地元の高校を卒業した境乃結(さかいのゆ)芽(め)、悩んだ進路の末に憧れの上京を。そして四年間という過程を得て大学を卒業、就職氷河期ともいえる最中で無事に就職を果たす。やっとの思いでの内定だったが給料は安く、ただ漠然とした憧れだけで上京をし
てきた身。仕事に関してもこれといったやりがいを感じず、ただただ会社員として過ごしていた。
朝は満員電車に揺られ、帰りは終電ギリギリの日もある。それも気づけば日常と化して数年、世界を騒がせるほどの未曽有の危機へと陥っていく。それに加えて物価の高騰に働き方の自由化と、何もかもの常識が一転し、企業に対しても改正が施される。
だがそれも、表面上のことだけ。
結芽にとっては何一つ変わらず、身を酷使するような環境下にいた。
こんな生活がいつまでも続くのかと、半ばあきらめかけていく結芽。
そんな年の瀬、賑わう繁華街の片隅で一人の女性――桜(おう)舞(ま)純寧(あまね)に声をかけられる。
いつもだったら居酒屋の客引きは無言で断っていたが、純寧の勤め先はマッサージ店。ただそれも整体といったモノではなく、ハンドセラピーという耳なじみのないワードに脚を止めた。
ただ案内されるのは、どこにでもあり触れて見慣れた雑居ビル。
ほんの一瞬だが騙されたと疑う結芽だったが、癒し処【リリートリア】に足を踏み入れると広がる造られた癒しの空間。
そこはまるで都会の喧騒に潜む、ちょっとしたオアシスのよう。
何気ない普段の生活を過ごすだけでも些細なストレスが蓄積していくもの。そういった現代社会人や、訳あって外出ができない人、ふとした瞬間に漠然と将来への不安を抱く人など、様々なことや事情があるだろう。
日々の仕事で肉体的、精神的にも酷使し続ける結芽にとっても癒しとなった。
偶然とはいえ声をかけられ、初めてのハンドセラピーという施術の体験が影響したのか。これまでにないくらい結芽は仕事へと打ち込み、上司からの評価も上がっていった。
結芽にとってはない好調期を過ごすも、次第に暗雲が立ち込めていく……。
そんなドロップアウト寸前のOLと、訳あって人間社会にとけこむサキュバスの日常系癒し×百合×ファンタジー物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-15 00:00:00
87287文字
会話率:37%
高橋 光(ひかる)は平凡な会社員。
毎日満員電車に揺られながら、ストレスを貯め、何の為に働いているのか最早考えもしなくなった、言わば社畜さん。
26歳独身。彼女なんて勿論居ない。
最近では、出勤時に電車に乗ると腹痛に襲われるのが悩み。
ある日、いつもの様に通勤途中の電車の中で腹痛に襲われるが、その日はいつにも増して強烈な腹痛に見舞われる。
あまりの痛さに意識を失い、気が付くとそこは何もない白い世界だった。
そこでエリスと名乗る女性から、異世界に行きますか?行きませんか?私はどちらでも良いんですが。と事務的な対応をされ、半ば強制的に異世界へと旅立つのだが。
カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-18 23:58:23
13186文字
会話率:34%
ほぼ日常的に満員電車の中で起こる車内トラブル。しかし、私のように他人同士の喧嘩を自分のストレス発散のために期待している者もいる。今日も総武線の車内で車内トラブルが発生した。サラリーマンと商売人の男の口論は殴り合いにまで発展しそうであった。し
かし、そこで『車内トラブル解消人』と呼ばれる老人が立ち上がった。果たしてこのか細い老人が二人の喧嘩を止められるのだろうか?
すべてフィクションです。私はそんなに性格悪くないです。おそらく……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-22 05:00:00
11018文字
会話率:33%
どこにでもいる大学生の主人公は満員電車でチカンを目撃する。それが他人事ではなく、自分にも関わってくるとは思いもよらなかった。
最終更新:2015-03-15 00:04:49
2803文字
会話率:0%