人魚姫は、人間になりたいと思いました。
海上を突き進む豪華客船の輝きを目の当たりにして。
そこで楽しそうに過ごす人々をその瞳に映して。
私もその中に混ざれたらいいなと純粋に思いました。
そして王子様に恋をして、人間になる薬を
飲んで、
声を失って、儚い泡となって消え失せる……
――そんな可哀想な子はこの物語にはおりません。
ええ、たったの一人さえも。
事前にお伝えいたします。
この物語の人魚姫は泡となって消え失せてしまう
悲劇のヒロインではございません。
ちょっとおバカでちょっとえっちな女の子です。
といいますかぶっちゃけた話
そもそもカッコいい王子様なんて出てきませんし、
淡い恋心を抱くタイミングだって存在いたしません。
人魚姫。そして、泡。
この二つの単語を聞いて、恥ずかしながら
私は下賎なことしか思い付けませんでした。
ええそうですただの下ネタです!
本当にありがとうございましたッ!
けれどこれだけは言わせていただきたい。
だって純粋に書きたかったんだもぉおおぉおん!
この話のオチを! そして堕ちの話を!
それでも構わんよ。
むしろそういうのこそを待っていたんだよという
お優しい読者の皆様方。
なるほどな! その方向性はズルいな!
と思わせるそれだけの為にこの物語を書きました。
どうかクスリと笑っていただいて
評価ポイントでも感想でもレビューでも
お好きに書き殴っていってくださいませ。
それが何よりハッピーエンドでございます
(*´꒳`*)どちらもWIN-WINっ!
さぁ頑張れ人魚姫。
健気に可憐にストイックに。
とにかく身銭を稼ぐのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-29 14:56:03
7066文字
会話率:22%