毎晩、私は夢を見る。
そこでは、夢のような光景が広がっていた。(まあ、夢なんだけど)
鳥はもう澄んだ声で歌うし、大きな湖は信じられないほど美しい。
自然保護団体が見たら泣いて喜ぶような場所だ。
その夢の世界で、私は“狭間の賢者”と名乗る
中二びょ……ゲフンゲフン!不思議な青年に出会う。そして、なんだかんだ仲良くなって、彼の国に招待された。
彼は色々なものや景色を見せてくれた。
そして、自分の国に住まないかと提案もしてくれた。
けれど、私は目が覚めるとその夢の国から消える。
そして、眠ると現れるのだ。
そんな不安定な存在が居住権を得ていいとは思えなかった。
だから、断った。
彼は笑って、「そうか」と頷くだけだった。
その日からだ。
私は現実の世界で度々、頭痛と眠気に襲われるようになった。
大学生最後の一年間という事実に目を背けようとしている体の意思なのかと思っていたが、実は違った。
あの夢が原因だった。
いや、正確にはあの夢にいる“狭間の賢者”が犯人だった。
彼はいつの間にか、気の置けない相手である私を執愛していた。
「美味しいか?もっとやろう」
「ここは綺麗だろう。ずっと見ていたいと思わないか?」
「…………帰るのか?」
夢の世界の住人に苛まれるようになった私は、現実世界で夢を見ないよう、抵抗に抵抗を重ねた。
どうせ夢だ。しばらく堪えれば終わる。
あれをただの夢だと思っていた私はただそう思っていた。
…………あの夢が、別の世界の現実であることに気づきもせず。
これは、夢だとはっちゃけて厄介な人物に気に入られてしまった平凡な彼女の物語。
あなたの見ている夢も、もしかすると別世界の現実かもしれません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 00:19:33
26163文字
会話率:38%
一人暮しの大学生である望月識(もちづきしき)と、その友達の友達である十六夜織(いざよいしき)はオトモダチ。
恋人関係ではない。ただし肉体関係はある。
2人はお互いに彼氏彼女が居ない間、織(しき)は識(しき)の下宿先に入り浸って、ただれた生
活を送っている。
といってもヤるばかりではない。
普通に遊びに行ったりする間柄。
まぁ、世間一般には彼らのような関係をセフレなどと呼ぶのかもしれないが、彼らはオトモダチ。
そんな彼/彼女らの関係は年次が進むごとに変わっていき......?
※純潔ヒロイン以外許せない人は閲覧注意です。
※前編・中編・後編の3話構成です。
※小説家になろう様、カクヨム様で同時に投稿させていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-18 07:00:00
20870文字
会話率:35%