それは激しい雨の降る一日で、楊珪己にとって生涯忘れられない日となった。
湖国の首都・開陽の一角にある道場では、元武官で珪己の武芸の師匠が戦っている。相手は隣国の王子・イムルだ。二人の勝敗に決着がつくとき、珪己はあらがえない運命にからめとられ
ていく。
珪己とは八年前の事変において深くつながる青年、李侑生と袁仁威もまた、このあらたな運命の流れに飛び込んでゆく。すべては珪己を救うため、己のこれまでの生を信じるため――。
そんななか、皇帝・趙英龍は、妃の一人である金昭儀に呼び出されていた。金昭儀の語る「凶の星と吉の星」とは何か? 月の御子とは?
*
前巻からの続きとなるため、第一章から残虐描写入ります。また、恋愛面ではこれまで以上に濃い描写が予告なく多く入りますので、苦手な方はご注意ください(R15)。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-29 12:16:35
231670文字
会話率:29%
湖国唯一の剣女・楊珪己は、官吏補として礼部で働き、今はにわか楽士として琵琶を弾く。それもすべては直近にせまる芯国との調印式のためであった。
楊珪己と八年前の事変でつながる二人の青年、文官の李侑生と武官の袁仁威は、先日、それぞれの想いによって
楊珪己に口づけをした。だが、口づけをされた理由を考えることで、珪己は己の自信を失いつつあった。
そしてその日が来た。式のためにそれぞれが自分の役割を果たす中、楊珪己の中に己の運命を見出した新たな青年があらわれて……?
運命とは何なのか?
そしてそのとき二人の青年は、そして楊珪己に親しみを覚える皇帝とその異母弟のとった行動とは?
*この巻ではさらに恋や愛に焦点をあてていますが、生きること、戦うこと、武芸の本質にも迫っています。最終章には残虐描写があるのでご注意ください。
*2023年第十一回ネット小説大賞一次通過。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-06 09:00:00
138105文字
会話率:34%
湖国唯一の剣女・楊珪己は、官吏補として礼部で働きながらも、武の道でつまずき己を見つめ直し、また新たに恋の道でも悩んでいた。
楊珪己と八年前の事変でつながる二人の青年、文官の李侑生と武官の袁仁威、そして皇帝の息女・菊花も、それぞれがそれぞれの
思いを抱えている。
しかし宮城では隣国との正式な開国に向けて着々と準備はすすめられており、歴史という大きな流れの中で皆が望む望まないに関わらず変化を余儀なくされていく。
また、皇帝の異母弟・趙龍崇は、突如皇帝に妃を娶るように勧めるが……?
*この巻ではより恋や愛に焦点をあてています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-11 15:05:28
105987文字
会話率:32%