さあ、我々の塔を作ろう。塔の先が天まで届き、神と神の創りしものを讃える、塔を作るのだ——
太古に築かれた、天を貫く塔。古来より神の住まう地として崇められ、いつしか人は塔を囲むように世界一の学術都市を作りあげていた。しかし、神の座す塔は禁足
地であり、塔に足を踏み入れた者はまだ誰もいない。誰もが信じ、誰もが欲した神の存在は、開かずの塔に秘められたまま。
塔に眠る神の意思を巡り、人々は神を想う——が、神を信じぬ少年ギンダは今日も今日とて街の古びた書庫で本の整理に勤しんでいた。
神なんかいない。空想の産物を崇めたって、救われることはない。地に足つけて生きるしかないのに。
「それでも、手も届かない存在がこの世界にいればって思うと、なんでも楽しくなったんだ」
孤独なギンダに手を差し伸べたのは、太陽のような瞳を持つ少年カリンであった。
神様に会いに行こう。神様が創ったものを見に行こう。きっとそこに、救いがあるから。
これは、神を信じぬ少年と神を愛する少年が、神の住まう未踏の塔を登り、世界を知る物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 00:51:11
13978文字
会話率:31%
ずっと、レインツリーの木は雨を蓄えて水を降らせるのかと思っていました。 でもレインツリーは雨の前に葉を閉じると信じられていて、それでレインツリーなのだそうです。 雨のない日に木の下で感じる水滴。 あれはなんなのだろうと調べていて『樹雨』に
辿り着きました。 森の中で霧が木々に触れて水になり、雨のように降る様を言うのだそうです。 どうやらわたしの思うレインツリーは、わたしの空想の中にしか存在しなさそうです……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-01 19:13:21
319文字
会話率:0%
スチームパンク×ファンタジー×竜騎兵!!
巨なるものが空を行く。
アンヌーン。
蒸気仕掛けの土塊は偉大なる蒸気王から流浪の民へと渡された浮遊島だ。
そこに一騎の竜騎兵が降りる。
山城の若鷹。撃墜王。撃竜。七郎。レフティ。■■■■。即ち―
―山城樹雨。
三国戦争における元皇国軍の撃墜王である樹雨は国を捨てて空の島に逃げて来た。
小さな小さな弟の為に――。
これは蒸気時代の代名詞である永遠の灰色雲の下で繰り広げられる竜騎兵の”おはなし”だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-19 21:47:21
55236文字
会話率:36%
日常の裏側――人が触れようと思えば触れられる場所に、それは存在する。斑咲樹雨はそれを憎み、統治を願う青年だった。日常は、一つの事件を期に歪んでいく。
最終更新:2013-05-18 22:15:48
20066文字
会話率:39%
遥か昔から世界に存在している化物・妖魔。
その妖魔を滅する者たちが所属する組織<レギオン>。彼等は人知れず妖魔を滅する為に戦っている。
主人公:五百蔵壮太(いおろいそうた)はある日の夕方、偶然にもその妖魔と遭遇してしまう。しかし
襲われる壮太を救うために現れた一人の少女:瑠璃垣樹雨(るりがききさめ)。
彼と彼女の出会いからこの物語は始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-05-02 00:27:13
2401文字
会話率:29%
今日も今日とてのんびり過ごしていた樹雨とクロ。しかし、樹雨がとんでもないことを言い出して――生活能力皆無の銀髪魔女、相棒は黒猫、得物は龍木の杖、たとえ生活に困窮してても日々を楽しく生きていたい――がモットーの現代の魔女、短編シリーズ!
最終更新:2007-04-17 16:32:43
3211文字
会話率:64%
最強の魔女は自らの”業”から生まれた。後に”現代の魔女”と呼ばれる彼女がいかにして魔女になったか。――生活能力皆無の銀髪魔女、相棒は黒猫のクロ、得物は龍木の杖。たとえ生活に困窮してても日々を楽しく生きていたい――がモットーの現代の魔女<外伝
>!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-04-05 18:46:41
5343文字
会話率:36%
魔法、魔術。そんな言葉を知っているでしょうか。そう、貴方が思い浮かべたそれです。火を生み、水が溢れ、風を吹かせる。そんなポピュラー単語だけど、何故か現実には数少ない使い手。『現代の魔女』彼女はそう呼ばれるのに相応しい存在でした。
最終更新:2007-04-04 16:13:42
5293文字
会話率:52%