ある夜のこと。見せたいものがある、と男が住むアパートに友人が桐の箱を持って訪ねてきた。
「で、これなんだよぉ、見て驚くなよ? でも驚くぞぉ」
「お前、おれをどうしたいんだよ」
「開けるぞ……さあほら、見ろ! すごいだろ!」
「あー
……死ね?」
「なんだよその感想!」
「いや、そのはしゃいだ顔が腹立ってさ……」
「いや、お前がはしゃげよ! 本物の人魚だぞ! ミイラ人魚!」
「語呂が気持ち悪ぃな。人魚のミイラだろ。いや、どっちでもいい。はぁ、何かと思えばくだらない。お前が作ったんだろ?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-05 11:00:00
1451文字
会話率:93%
「いつか出会うことができたら、お渡ししてください」桐の箱に丁寧にしまわれた小さな笛。壊れていて、その音は聞けない。――ある冬の日訪れた老人に、長年の想いを託された瑠璃。預かりものを抱えて、謎めいた人々『遊木民』を探す旅に出る。
※※閉鎖した
自サイトに掲載していた作品を修正したうえで投稿です※※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 21:00:00
61066文字
会話率:48%
「道、というものは、祖先たちが用意してくれたものを子孫である我々が使っているにすぎない」
俺は、椙村教授の現地調査に同行して、長い夏休みにある村を訪れた。
そこには研究者であれば誰もが欲しがる史料や伝承、慣習が残っていた。
最終更新:2023-08-19 17:47:43
9730文字
会話率:32%
私の中学生の頃に亡くなったおばあちゃん。久しぶりに実家に帰ると、そんなおばあちゃんの遺品がひとつ発掘された。桐の箱の中に入っていたのは・・・?
最終更新:2021-07-09 22:07:38
3121文字
会話率:59%
ケサランパサラン。
白い毛玉のような物体で、空中をフラフラと飛んでいると言われる。
穴の開いた桐の箱の中でおしろいを与えることで飼育でき、増殖したり持ち主に幸運を呼んだりするといわれている。
最終更新:2010-07-01 23:15:50
3812文字
会話率:17%