【6章まで完結】
記憶も姿も己も失くした少女が、唯一憶えていたのは「逢いたい人がいる」ということ。
得意な失せ物探しを通じて、面影を追いかける。少女の失せ物と願いのお話です。
わらびは失せ物探しを生業にする少女。早春のある日、馴染み
の皇族から人へ贈るための桃の枝を所望された。それもただの桃ではない。山奥の霧を抜けた先にある常春の桃園から取ってこなければならないという。いざ、選ばれた者しか入れぬ「おぼろの桃園」へ。首尾よく枝は手に入れたけれど……。
「あかざりし桃の花」
「千代にかざせよ桃の花」
この『失せ物探し』には、裏がある――。
少女が失せ物探しをすれば、凍り付いていた何かが変わる。川に溶け、緩やかに流れるようにわだかまりもしこりも消えていく。
少女には望みがあった。たとえば、水晶を食らって生きる自身の秘密。そして―ー
『逢いたい人がいる。だれか、忘れてしまったけれど――』
わらびがするのは失せ物探し。取り戻すのは、蛾眉(がび)の月。
人の本性が畜生の世界で、水晶を食べて生きる少女の『失せ物語り』がはじまる。
現在、第6章まで完結しています。
9/20第1話を分割しました
本格平安王朝ファンタジー
なんとなく水曜更新
感想、誤字、矛盾点、わかりにくいところがありましたらご指摘いただけると幸いです。
旧名「失せ物探しと蛾眉(がび)の月」
2020.12.2 第2章まで大幅改稿。ご迷惑をおかけします
2021.3.9 第1章に改稿いれました。冒頭中心に追加しました。
2021.6.7 第1章改稿しました。現在、第2章を改稿しております。
2021.7.25 第2章大幅改稿しました。以降改稿予定です。
2022.1.9 第3章「夢の浮橋」を挿入しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-04 21:05:49
213891文字
会話率:44%
婆さんが川上から流れてきたアタッシュケースを持ち帰ると、その中には大金が入っていた。そのカネで装備を整えた金太郎は鬼ヶ島に鬼退治へと向かう。途中で奇人と出会った金太郎は、札束で仲間になれと誘うが……。
最終更新:2022-03-21 11:06:39
1833文字
会話率:99%