思春期を迎えた少女は、今まで天真爛漫だった頃の自分を忘れ、過剰に自分を意識していた。
私立中学校桜花学園に入学した夕凪こころは、クラスでのはじめての自己紹介で思った通りに自己紹介ができず、とても恥ずかしい思いをした。
それからこころは自
分を思うようにコントロールすることができなくなり、知らない人と話すのが怖くなった。自分の周りに壁を作り、なるべく話さないようにした。それは自分自身を守るのと同時に、友達ができないという副作用を生んだ。
1学期が終わる頃、こころは1人で教室で漫画を読んでいた。その時、急に降り出した雨に目をやると、窓越しに見えた、向かい側の教室に同じように1人で座っている少女を見かける。見とれてしまう程の美少女で、いつも同じ席に座っていた。いつの間にか彼女を見るために、いつも授業が終わると窓際に移動していた。
夏休みに入り、こころは暇を持て余して近所のアニメショップへ出かける。するとそこに、いつも見ていた美少女が漫画を選んでいたところに偶然出会う。その美少女、霧雨奏も同じ漫画を読んでいたことが分かったけれど、「生まれつき声が出ない」という衝撃の事実が分かった。そして、奏も友達がいないという。お互いの共通点が見つかり、意気投合した2人は友達になることを決めた。
※物語はフィクションです。実在の人物や団体等と関係ありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-25 13:36:19
34917文字
会話率:34%
「僕と一緒に、入水しませんか?」(愛の告白)
『天地文才蔵(テンチブンサイゾウ)』こと、山本優人(ヤマモトユウト)は、天才文学少年であるが故に、庶民的な行為が“向いてない”。
一般的にはありふれた日常だが、ちょっと日常離れした天地文才蔵
の日常を、軽やかに描く連載型
短編集。
★☆★☆イラスト★☆★☆
秋田 彩葉 様
⇨twitter@koazi_iroha折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-11 00:22:04
13055文字
会話率:15%