死刑囚、浅倉潤(あさくらじゅん)
教誨師、宗胤(しゅういん)
二人の男は、三時間後に爆発する爆弾がカウントダウンを続ける部屋で、互いに向き合い座る。
宗胤は言う。
「浅倉潤さん、あなたはあなたの人生を振り返ってくださればそれでいい」
潤は死を受け入れていた。それなのに、こうして宗胤と話をする時間は無駄ではないか、そう憤る。
しかし。一見意味のないこの人生の振り返りは、潤の胸中深くに沈んだとある思いを呼び起こすのだ。
「浅倉潤。あなたは、罪人だ」
——密室。言の刃での戦いが、今始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-21 00:10:24
132966文字
会話率:55%
「右の頬をぶたれたら、左の頬も差し出しなさい――そんで油断して殴りかかってきたところにカウンター決めてやれってなあ!」
ステフ・アンドーラは、嬉々として叫びながら対戦相手の拳を避け、そして殴り返した。予想外の反撃に一撃でノックダウンした対
戦相手をあざ笑い、颯爽とリングをあとにする。観客の大ブーイングに中指を立てて返しながら。
違法地下闘技場――興行名『モンテカルロの夜』。
ステフ・アンドーラはそこで無敗の女王として君臨していた。
挑戦者を返り討ちにしては、荒稼ぎの日々。
しかし、そんな日々も長くは続かず、あえなく犯罪者としてお縄についてしまう。
懲役を命じられ移送された先で出会ったのは、同じく犯罪者であるサディストの姉妹、ブタをこよなく愛する教誨師、それから看守のイベリコ豚や気の良い騎士たち。
そんな彼らと共に、ステフは命がけの懲役に従事することに。
罪とは、贖罪とは、イベリコ豚とは――。
十代目異世界ハーレムヒロイン〝ステフ・アンドーラ〟のそんな人生を描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-07 18:58:12
27543文字
会話率:54%
声劇台本投稿第六弾。
最終更新:2021-02-18 09:05:04
2799文字
会話率:0%
ある死刑囚と教誨師、被害者家族のはなし。
この作品は私のブログ(https://ameblo.jp/zanjitsu)にも掲載しています。
最終更新:2020-02-14 21:32:59
2486文字
会話率:0%
この小説は、もともと「しあわせエントロピー」という題名で私のブログで公開していた作品を改訂したものです。実は、この「さなぎだに1人」が原版で、「しあわせエントロピー」は改訂版のような位置づけでした。「さなぎだに1人」を執筆中に長くなりすぎた
ことなどを理由に大幅に編集してブログにアップロードした作品が「しあわせエントロピー」でした。ブログにも書きましたが、この小説は乃南アサ氏が作られた「いつか陽の当たる場所」に触発されて書きました。
「さなぎだに1人」の主人公の松田紗月は河北大学医学部を卒業して同大付属病院の第一内科医師として働いていたが、幾つかの経緯の後、同病院第一外科で看護師をしていた楠田聡子を刃物で刺して殺人未遂罪で懲役6年の判決を受けて服役します。そして、在監中に教誨師として刑務所を訪れていた増井諒順という尼僧と知り合い、彼女の助力を得て更生保護法人日本仏教団体連絡会更生保護会が運営する更心寮という更生保護施設に身柄を預かってもらいます。彼女は何とか社会復帰をはかろうとしますが、就職先の確保に手こずったりして思うに任せません。特に自分の事件が顔写真付きでインターネット上に公開されていることを知って大きなショックをうけます。それからも彼女にとっては辛い出来事が続いて、ついに北海道の釧路にある虔稜院という寺院に住むことになりました。そこにいるのが渡辺順照という尼僧、彼女の姪という触れ込みの四藤実加子という女性でした。沙月は虔稜院でようやく心安らぐ日々を手に入れます。しかし、沙月と共に暮らすようになった四藤実加子が余命短いがん患者であることが分かります。そして、そして、物語の終盤になって、沙月は実加子の死に立ち会い、更に実家の家族全員が既に死亡していることを親戚の叔父から聞かされます。そして、さらに東京に戻った時渡辺順照も死去してしまいます。彼女はこれが私の人生と悟って平凡に生きていきます。
執筆意図を問われると我ながら分からないというのが率直なところです。なお、作中に出てくる人物は全て作者が考え出した名前です、また、釧路市内の文物については実在のものも含まれていますが、それは舞台設定に具体性を持たせたいと思って書いたもので、他意があってのことではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-31 12:36:29
345830文字
会話率:36%
少女は、まだ見習いの殺し屋だった。
メイドや執事に囲まれて暮らし、女子校に通う、人殺しだった。
少女は自らの家の宿命と戦い、自らの絶望と戦った。
新たな仲間とともに戦場に向かい、そして、敗北した。
少女は泣き、求め、眠った。
自らの覚醒を欲
し、狂乱の時を迎えた。
少女は、鬼斬りと呼ばれていた。
絶望も痛みも、すべてが少女の一部だった。
――――――――――
「ニセキと申します」というブログにて縦書きpdfで公開しているオリジナルの作品の第三部です。同じ内容のものの重複投稿となります。第一部・第二部同様、よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-10-04 01:34:06
151925文字
会話率:53%
少女は、まだ見習いの殺し屋だった。
メイドや執事に囲まれて暮らし、女子校に通う、人殺しだった。
ある夏の日、少女は日蝕の孤島にいた。
かけがえのない友を護るため、かつて殺した者と対峙した。
ある夏の日、少女は恋人の部屋にいた。
ようやく得た
わずかな平穏を、噛みしめた。
ある夏の日、少女は新宿にいた。
そして、護り続けた日常を、失った。
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「ニセキと申します」というブログにて縦書きpdfで公開しているオリジナルの作品の第二部です。同じ内容のものの重複投稿となります。第一部同様、よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-09-17 03:19:30
184115文字
会話率:56%
少女は、まだ見習いの殺し屋だった。
メイドや執事に囲まれて暮らし、女子校に通う、人殺しだった。
少女は、依頼があれば誰でも殺した。
東洋魔術の使い手でも、外国人テロリストでも、かまわなかった。
少女は、仕事の選り好みはしなかった。
公安の作
戦に、兵隊として参加することさえあった。
少女は、教誨師と呼ばれていた。
少女は、だが、絶望を認めなかった。
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「ニセキと申します。」というブログにて公開しているオリジナルの作品です。同じ内容のものの重複投稿となります。この度、そちらでの更新が一段落したので、こちらのサイトでもアップさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-08-29 22:22:27
176690文字
会話率:64%