こんなこと起きるはずがない。
でも、もしかしたら起きるかもしれない。
最終更新:2024-10-11 08:43:04
1982文字
会話率:3%
新人類は世界の四割をたった三カ月で支配した。
四割、微妙な数値だ。だが実際は違う。四割は世界人口の割合で、領土面積においては新人類は世界の六、七割を占領した。
世界の六割の人口は残された数少ない領土に押し込められているのが実情だ。
戦争は
常時新人類側の勝利。新人類は兵力数の少なさをアンドロイド、AI、高性能無人ロボットでカバーし、世界の軍事力バランスを意のままにしていた。
その新人類の名前を《ナノタイプ》。
新人類とは力と能力、技術のいずれかにおいて、類い希なる才能、可能性を持った人間で構成される。
彼等はその体の中にナノマシンを埋め込まれている。故に《ナノタイプ》。
ナノタイプは敗北者、支配した人間を旧人類、《オールドタイプ》と呼び、虐げていた。
僕達はオールドタイプ、虐げられる対象。
進化とは世代交代の繰り返しで、僕達オールドタイプはいずれ消えてゆく運命なのかも知れない。
オールドタイプは愚鈍で小賢しい。
なるほどそうかも知れない。
でも、たとえそうだとしても、僕達は生きていたい。
《次世代》に支配された大地を《旧世代》が駆け抜ける。苦悩と決意の近未来SFファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-29 00:00:00
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会話率:30%