アホルド王子が私に向けてサーベルを振り上げた時、意外と冷静に「ああ、こうやって人は死ぬのか」などと考えていました。馬鹿は何をしでかすか分からないとは思っていたけれど、まさかここまでとは。男爵令嬢にすっかり篭絡されていたのは分かっていましたが
、彼女を私が虐めていたと吹き込まれてすっかり激情に駆られてしまったらしいですね。噂に聞いた走馬灯というものが目の前に浮かんできました。あれは10歳の時の鑑定の儀の場面です。私の生まれつきの特質が発表され、会場は騒然となりました。
『公爵令嬢プラーナ様の特質は…【プラナリア】です…』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-26 19:51:39
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