大陸を荒野に変えた神魔大戦から五十年以上の月日が流れ、僅かな実りを糧に人々は活気を取り戻しつつあった。だが続く「人の神魔大戦」は「力」を持たぬ者の心に、密かに暗い影を落とし続けていた。そしてついに、「力」持つ者に対する声無き恐怖が決壊し、
暴力となって「力」持つ者へと向けられる――。
「力」持つ者の、とある一族の長の立場を幼くして継いだユーシェンは、いわれなき迫害を避け、一族を率いて故郷を旅立つ。旅の途上でユーシェンが出会った、光をまとう傲岸不遜な男の正体とは?
新たな故郷を求めてさすらう民が再び安寧を得られる地はあるのか――彼等が選ぶ道は、共存か、決別か。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-19 23:50:05
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会話率:54%