陽流と陰流、エルフ忍術には二つの流派があり、互いにしのぎを削って相争っていた。厳しい森の掟と、忍びの掟に縛られた、閉じられた森の中。一人の若者が、掟を破り森を出る。自らの鍛えた技と知識をもって、世の助けとなるために。
平凡な村娘のキーラは、
村の近くの森の中で盗賊に襲われ、からくもその身を救われる。助けてくれた相手は、顔に包帯を巻き枯れ草色の外套を身に着けた、一風変わった青年だった。怪しげな風体の、しかし心優しい青年に、キーラは次第に心惹かれてゆく。
これは、森の導く出会いと別れ、そして旅立ちの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-08 16:08:34
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会話率:53%