平民ロランには、秘密があった。それは、この国の王女フランシーヌと知り合いであることだ。時計台で密かに逢瀬を重ねているだけの2人だったが、フランシーヌの結婚の話を機に、ロランはある計画を提案する。この企ては、やがて、国を巻き込んだ大騒動へと発
展し…。
ロランを中心とし、煙突掃除人の少年シリルや、遊び人の青年アンセルムなど、様々な人々を描いた、中世ヨーロッパ風の世界を舞台にした群像劇。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-12 22:05:37
105447文字
会話率:37%
『生きてーーー生きていれば、きっと幸せになれるからーーー』
人として生まれ、幸せの中で育ち、人々に裏切られ、追われ、何もかもを奪われた少年シグ。
彼は同じような境遇の獣人族の姉妹、元奴隷のアイシェらと共に、人知未踏のカドレの森に住ん
でいた。
失くなったモノは戻らない。けれどここで彼女らと共に新たな幸せを必死に築こうとしていた。
だが平穏は続かない。七年前に終わったはずの人類と魔族の戦いが、この森を起点とし再開しようとしていた。
今は亡き魔王の娘、マナが、この森で再び現れた事によって。
ーーー痛みがなければ、歓びもなく、
ーーー悲しみがなければ、幸せもない。
ーーー死があるからこそ、生は尊いのだ。
これは愛の物語。
ここに魔王は再誕する。
彼の愛する、漆黒の花嫁達(ダークブライズ)と共にーーー世界を変える物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-08 18:00:00
357085文字
会話率:52%
暗い暗い闇の中、私はいつの日からかここにいる。
いつ来たんだっけ
私はいつからここにいるんだっけ
なんで私はここにいるんだろう
私もこんなことを考えていた事があったような気がする
でもそれも今となってはどうでもいいこと
私はいつの
日からかこの暗い闇を受け入れはじめていた
檻の中の少女は先の見えないこの闇をを受け入れはじめていた。
希望なんてものはとっくに捨ててしまっていた。
希望の存在すらも忘れかけていた。
無理をして疲れることよりもおとなしく檻の中で飼われることを覚えてしまった。
少女は何もない檻の中の世界のことを平和な世界と呼んだ。
幸せもないと思えば辛いことだって皆無だ。
そう、本当になにもない。
彼女は自分の姿でさえ忘れてしまっていた。
そんな少女のもとにある日一人の少年がやってきた。
外への希望を語る少年の事が少しずつ気になり始めた少女。
少女は果たして本当の自分を思い出せるのか。
喜びや悲しみを取り戻すことはできるのか。
彼女の本当の姿とは…。
「私は黒い鳥なの、だからこんな檻にいるの」
私は黒い鳥だった折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-27 21:54:39
679文字
会話率:25%