伯爵令嬢のアリシアは前世の記憶を持っている。しかもこの世界ではない日本という国で生活していた記憶だ。婚約者から冷遇され、妹から嫌われているアリシアは、前世の記憶を頼りに今世では婚約破棄を目指し自由な未来を手に入れようと計画していた。
王立学
院の卒業まで残すところ1年半。図書館に向かうため近道をしたアリシアは、うっかり結界に踏み込んでしまう。その中では、一人の男子生徒が複数人の生徒相手に喧嘩をしている真っ最中で!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 21:58:26
43407文字
会話率:66%
「この魔法陣、君が描いたものか?」
目の前に突き出された紙を、魔術店の雇われ店長リリアは凝視していた。
婚約者から蔑ろにされている伯爵令息デリクは、この魔法陣を使おうとした婚約者の口からリリアの名前を聞いてこの魔術店へと訪れたのだった。
デリクは婚約者がこの魔法陣を使って自分の命を狙ったのではないかと怪しんでいるが、その魔法陣、実は媚薬効果のあるもの。
事実を話したところ、どこをどう勘違いしたのかリリアがデリクと熱い夜を過ごそうとして婚約者に命令したのだと解釈してしまう。誤解を解こうとしたのだが、デリクはリリアに言い放った。
「こんなハレンチな物を売った君にも罰を与えるから覚悟しておくように!」
さあ困った。貧乏男爵令嬢のリリアはクビになったら仕送りが出来なくなってしまう。とにかく無実を証明するために彼の提案を受け入れることになったのだった。
一度甘さを知ってしまえば我慢するのは大変。所々で甘い恋心が漏れてしまう彼に振り回されるリリア。
これは長い間恋心を押し殺してきたデリクの、思い出作りから始まる恋物語です。と言ってもただ甘いだけじゃ済ましません。
(主人公はリリアです)
アルファポリス様でも投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-03 11:46:59
52331文字
会話率:53%