昭和初期、とある山の頂に、妖魔を引き寄せる血を持つ女がいた。
彼女の名は籠野朱鷺子(かごのときこ)。その能力は代々女にしか継承されず、政府にひそかに保護される存在だった。
夜毎集まってくる妖魔たちを、彼女の屋敷の使用人たちが切り伏せる
。屋敷一の腕を持つ、有明(ありあけ)の目を通して語られる籠野家の各顛末。
これは生者と死者すべてを魅惑する、血の宴の物語――。
※当作品は秋月忍さま主催の「和語り」企画参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-03 12:00:00
7062文字
会話率:53%