「お腹の赤ちゃんは、予後不良の病気をお持ちです」
妊娠14週で、夏美は医師から胎児の異常を診断される。妊娠を継続するか、諦めるのか。我が子の命を選別をする立場となり、杉元夏美の幸せだった妊娠生活が一変する。遺伝子カウセリングによる出生前検査
の説明を受け、「産むか、産まないか」を悩みすれ違う夫婦。職場への報告、産前産後休暇の手続き、棺桶の準備、火葬の手配、そして人工妊娠中絶を決意しての分娩。「まさか自分が」と考えたくもなかった死産までのリアルな流れを、日記として書き留める。決して他人事ではない、悲しいお産があることを、我々は忘れてはいけない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-27 22:24:06
1706文字
会話率:25%
雑誌の切り抜きや折り紙などを使ったコラージュ作品に取りかかりながら、妊娠生活を送っている巴は、美術館に一般公募するための制作に取りかかっている。やがて美術館で作品が展示されることが決まった。夫の隆と娘の瑞希とを連れて自分の作品が展示された
美術館を訪れるが……
育児をしながら趣味に没頭する巴の、女性としての可能性を模索していく姿を描いた短編小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-13 17:38:33
30382文字
会話率:59%