某所。任務中に捕らえられてしまったエリートスパイ、エージェントシックスは眠ることも許されず、拷問を受け続けていた。
「ぐっ!」
「もういい、やめろ」
「フーッ! フッー! フッー!」
「さすがはエリートスパイ。もっとも、噂でしか聞い
たことがなく、姿はおろかコードネームしか知らないがね。でも、君なんだろ? エージェントシックス」
「……さあね。何を言っているのかわからないけど、まず、そちらが名乗るべきじゃないかな? それとも僕もあんたの隣の男のように、女王様とお呼びすればいいかな?」
「女王様?」
「あんたがその趣味の悪いマスクを着けた男の女王様なんだろう? まったく、鼻息が荒くて敵わないよ。マスクの下に口枷を着けさせているのかい?」
「はははっ! ユーモアまである男とは思わなかったよ。君の組織はそんな訓練もあるんだね。さあ、その調子でそろそろ話してはくれないかな。君たちの計画、拠点、仲間の数と特徴、そして配置を教えてくれ」
「いいとも。でも、まずは紅茶を一杯もらえるかな。バターたっぷりにね。あとはふかふかのベッドと、ぐっ!」
「おー、ははは、慣れないことをするものじゃないな。手が痛いよ。拷問は引き続き、彼に任せるとしよう。楽しんでくれたまえ」
「フッー! フッー!」
「ぐ、ううぅぅぅ、ああああ……」
「しかし、そろそろ次の段階に移行しようか。治る怪我はここまでだ。まずは片目から……と、気絶したかな? おい、水を持ってきてくれ」
「…………仲間」
「ん?」
「……数は四人だ」
「ほう、ようやくか。しかし、言っておくが下手な嘘は身のためにならないぞ」
「……」
「どうした、続けたまえ……ん?」
「……」
「……まさか、眠っているのか?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-15 11:00:00
2004文字
会話率:99%
布団卸売業に就職した山田二郎は、午前中の営業周りを終えて公園の木陰で昼食を食べていた。
ベンチに座る女子高生に目が行くと、彼女は手招きして山田を呼んだ。
山田をベルクと呼ぶ少女。
なんでも前世は子爵令嬢だと語る少女は、山田こそ前世で自分に仕
えていた執事であると衝撃の事実を告げる。
身に覚えのない山田だったが、彼は本能に抗えずに少女の靴を磨き始めるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-25 14:31:24
5224文字
会話率:22%
【今の俺たちに必要なのは、一振りの日本刀より、10トンのスチール缶だ!】
日本で平穏な日々を過ごしていたFラン学生ソウタに、ある夜突然幼馴染から助けを求める連絡が。
急いで助けに向かってみれば一人は異世界で騎士に?!そしてもう一人は女王
様?!その上ソウタを強引に首相に任命?!
弱小国に対して世界帝国の本格侵攻が一年後に迫る中、二人を救うべく、異世界と日本を往復しながら、意外な物を持ち込んで事態の打開を図る。
果たして彼らを待つ結末は……。
※この作品はカクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-10 21:00:00
349588文字
会話率:49%
生命線であるアルバイトをクビにされ、意気消沈の近藤光流。失意の彼が街を彷徨っていると――同じアルバイト先で働いている女子高生を見つける。
いつも張り付けた様に無表情で他人を何処か見下した様な態度から『鉄女』や『鉄仮面』、『鉄面皮』や『生意
気女』と揶揄されていた彼女が、今はまるで恋人にでも会いに行く様なとても楽しそうな微笑みを浮かべていた。好奇心に負けた光流は、彼女の後を連いて行ってしまう。
そんな光流に気付かず彼女が行き着いた場所は、恋人が待つ豪奢なフレンチのレストラン……などではなく、なんと、墓所?!
「ああ、見ちゃったんですね。仕方ない。でも、丁度良かったです。下僕を探していたので」
無表情で、てっきり他人になんて興味がないと思っていた彼女が実は暴君女王様?!
しかも――ツイてないのに憑いてる?!
鏡の様に散らばる異世界と八百万の神々を巡る、クビから始まるオカルティックファンタジー!
【NEWS】
2/8 ☆ 500pt、100ブクマ、10000pv ありがとうございます‼
2/20☆ 20000PV、150ブクマ、700pt ありがとうございます‼折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-08 01:00:00
294187文字
会話率:25%
男なのに女顔、女声であるためそれがコンプレックスになってしまった来栖渚。高校一年生の冬、渚はメイド喫茶の勧誘を受けほぼ強制的にそこで働かせられることに。そして現在高校二年生となった渚は、メイド喫茶で働きながら様々な問題に直面する。メイド喫茶
の新入りや、引きこもりの妹、加えて妹の友人たちによってドタバタ劇が巻き起こされる。果たして渚はメイド喫茶を通じて何を学び何を感じるのか。これはそんな男子高校生の非現実的なお話だ。(完結してしまいましたが、たまに番外編出したりするつもりです。10/16 もしかしたら兄妹コンプレックスの続編を出すかもしれません。いちようそれだけ報告をしておきます。ブックマークをそのままにしておいてくれたら泣いて喜びます)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-29 00:05:15
150532文字
会話率:37%