2020年、この世界の日本は、地方分権が進み地方自治体の自治権が高まり、政府機能は、麻痺していた。
国際協調が支持されてきたこの世界では、国連の介入と各国の連携により、各国の直接介入を防ぐことに成功していたものの、各国によって民間企業などを
通じ、秘密裏に武器や物資などを輸出していた。
国内の各自治体では、密輸された武器による武力的対立や自治体間同士の経済摩擦などによって、自治体間の対立は決定的なものとなっていた。
この世界では、国際協調が進んだことにより、軍事関連など一部の技術は発展しなかった。
そんな世界で、北海道に生まれた。私の家は農家だったが貧しかったので、勉学に励み体力をつけ、北海道防衛軍つまり、北海道軍に入隊した。そこで私は、中佐として歩兵1大隊1,000人の兵士を束ねる指揮官となった。私の大隊は、石狩第5大隊として、石狩へと配備されている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-20 20:45:36
18473文字
会話率:5%
2021年10月、日中軍事衝突――! 2019年末に流行が始まり、2020年に猛威を振るった新型インフルエンザは世界経済を完膚なきまでに叩きのめした。さらにこの新型病疫への対応を巡り、世界各国は対立。国際機関は信頼を失い、人心は人種間・地
域間差別と人々の利己的な行動の連続に疲弊し、全世界的に国際協調の精神は薄れた。
そんな中、新型インフルエンザ封じ込め失敗の責任をとり、比較的穏健であった中華人民共和国国家主席の朱得華は2021年3月の全国人民代表大会を以て退任。2020年度の内に実権を握っていた新たな国家主席、金洪文は覇権主義的な政策を打ち出していく。
他方、米国は新型インフルエンザによる疲弊と、日本国内の反米運動に業を煮やし、事実上の在日米軍縮小を始めていた。これをチャンスとみた金洪文国家主席は、台湾併合と西部太平洋における海上優勢の実現のため、尖閣諸島・与那国島・石垣島・宮古島をはじめとする南西諸島の奪取を画策する。
南西諸島近海へ進出する中国人民解放軍海軍の航母戦闘群、大陸沿岸に新造される航空基地と殲撃16型等最新鋭戦闘攻撃機の展開、中国人民解放軍ロケット軍・東風16号弾道ミサイルの移動――中華民国国防部参謀本部軍事情報局から、中国人民解放軍の動向に関する情報提供を受けていた日本国防衛省は、石垣島駐屯地の開庁や各種誘導弾の配備を急ぎ、弾道ミサイル等に対する破壊措置命令を利用してこれを迎え撃つ態勢を整える。
こうして新型ウイルスに対する戦争に勝利した世界で、“次なる戦争”が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-03 16:47:28
169690文字
会話率:23%
松岡洋右は、近代日本史上における出色の外交家でした。同時に、戦後日本ではもっとも誤解されている人物でもあります。
アメリカで青春時代を過ごした松岡は、過酷な人種差別社会のなかを揉みに揉まれつつ生き抜き、アメリカ的な自由と民主主義を身につ
けて帰国します。松岡は職探しのあげく、外交官となります。松岡は日本人ばなれした抜群の英語力と演説力と才気を発揮して頭角を現します。つねに国益優先の外交を推進する松岡でしたが、これが災いします。当時の日本外交は幣原喜重郎を中心とする国際協調主義が主流を占めていたからです。国際協調主義とは土下座外交と同義です。これに強い不満を感じた松岡は、幣原と衝突すること数度にして、ついに外務省を退官してしまいます。
松岡洋右は南満州鉄道の重役を務めたり、衆議院議員となったりしてその能力を自在に発揮しますが、ある事件を契機にふたたび外交舞台に舞い戻ります。それは満洲事変の後に発生した第一次上海事変です。外務省のまどろこしい外交ぶりを見ていられなくなった松岡は、時の外相芳沢謙吉に直談判し、特使となり、上海、ジュネーブ、アメリカと世界を飛び回ります。しかし、松岡の奮闘にもかかわらず、日本は国際連盟から脱退してしまいます。満洲をめぐって日本とアメリカが対立を深めることになりました。外交家として松岡は事態を憂慮します。アメリカを第二の祖国とする松岡個人にとっても日米対立は悲劇でした。
日本の危機を感じとった松岡は、対米外交のあるべき方策を考究し、その成果を近衛文麿公爵に進言します。第二次近衛内閣の外相に就任した松岡は、日米和平を実現すべくいわゆる松岡外交を展開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-01 05:28:55
155491文字
会話率:29%
昨今の表現と不自由の話題に対し、市井の戦史ファンとして一言申しました。
最終更新:2019-11-17 21:02:49
2080文字
会話率:0%
1923年9月1日、日本にマグニチュード7.9の大地震が襲った。原因は太平洋上に落下したと思われる隕石によるものだった。隕石の正体は、6000年後の未来世界からの技術情報であった。日本帝国は国際協調を鑑み国連共同統治を行うが、1940年技術
情報に関心を示した米国は、日本を初めとする国連に、国際秩序を乱すとして領有権の白紙還元を主張した。隕石に一番近い国。日本は隕石の技術情報を求め軍事行動を起こす米国と対峙する事になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-05-07 00:27:31
4940文字
会話率:48%