――赤眼には災いを呼ぶ力がある。
姚黄国の公主・莉珠(りじゅ)は赤眼のせいで周りから忌み嫌われ、後見人の淑妃と義姉からは毎日虐げられていた。
ある夜、淑妃と義姉から蛮族の王・惺嵐(せいらん)のもとへ身代わりとして降嫁させられる。
瞳の色を変
える薬と災い封じの針を淑妃に打ってもらい、蒼鹿国入りした莉珠。しかし惺嵐には自分が身代わりだと見抜かれていて――。
「おまえと初夜を迎えるつもりは毛頭ない。次の日もそのまた次の日も、寝所を共にすることはないと肝に銘じておけ」
虐げられていた公主と蛮族の王がすれ違った末に幸せを得るまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 15:10:00
44487文字
会話率:26%
死んだおれは驚いた。そう、死んだこと自体に驚いたのではない。死ぬことは苦でも何でもなく、恐れてもいなかった。むしろ生き続けることが、とまでは言わないが、おれは死を待ち望んでいたのだ。
妻と息子に先立たれてもなお、長生きした身だから、そん
な考えを抱くのも不思議ではないだろう。
驚いたのは他のことだ。まず、天国に来られたことにはほっとした。長生きした分だけ人に迷惑もかけたし嫌なこともしただろう。もっとも、警察の世話になるようなことはしなかった。税金をちょろまかせないかと画策したことはあったが、つまりまあ、平均的普通人だったのだろう。そして、それは天国入りの基準を満たしていたと。
おれがここに来られたのなら、妻も息子もここにいるはずだ。会いたい。なのに……
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-24 15:00:00
956文字
会話率:50%
「お前のような鼠風情はもういらん。死刑だ」
小国ジュラ王国でスパイの長として働くジークハルトは、ある日王直々に死刑宣告を受ける。
だが、その刑を真面目に受け入れるつもりのないジークハルトは、九人の優秀な部下と共に北に隣接する大国ゲラリ
ウス帝国へ自分を売り込む。
そこで待ち受けていたのは是が非でも自分の力になって欲しいと頼み込んでくる皇女殿下で……!?
これは、優秀なスパイとして教育を受けたジークハルトと、彼によって同じように優秀なスパイとなるような教育を受けた九人の部下たちによる、策謀、魔道具、時には力を使って世界を欺く物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-09 19:19:07
10819文字
会話率:50%
主人公の名前は城 佑真。彼は前世では体が悪く、運動をすることが苦手でしたが、試合やサッカーゲーム、その他多数のサッカーの動画を見漁っていたためサッカーの知識やサッカーIQが非常に高くなっていた。
佑真はリアルでサッカーをやってみたいという
夢を抱えながら、持病が悪化してしまい、無念の死を遂げる。しかし、佑真はまた日本に転生しました。
転生後、達也は自由にサッカーが出来る体に喜び、幼馴染の萱田修斗と共に地域の街クラブに入団しキャリアをスタートさせる。そこで佑真は自分の持つ才能に気が付く。選手全員のいる位置がわかる能力だ。
佑真は、この才能を生かしてサッカーをすることを決意し、サッカークラブに入部する。最初は体力や技術面で劣っていたものの、達也のサッカーIQと知識に基づく練習によって徐々にチームの中心選手として成長していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-10 18:05:19
2968文字
会話率:29%
貧しい大名家の跡取りとして養子に入った出来田景越(できたかげこし)は、初めてのお国入りで見た城があまりに傷んでいるのに、大いに衝撃を受ける。遂には雪の重みが屋根にのしかかる。
無断複製、無断転用を禁じます。
最終更新:2022-07-02 06:00:00
3491文字
会話率:38%
22世紀。
車は空を飛んでいるか? → ごく一部では、Yes。
人々は体にチップを入れ、デバイス化しているか? → ごく一部を除き、No。
テクノロジーの発展と人間の許容に格差が生まれ、先進国であればあるほど自然への回帰傾向が強い時代と
なっている。
各国の自然が「世界資源遺産」となり、木製品のような自然の恵みへの憧れが強く、手仕事が再評価される時代だ。
ジェンダーは、どうだろう?
多様化の波はますます世界に広がり、それにまつわる犯罪や不正も増加した。
その結果、今や多くの国ではジェンダーの確定と公開を余儀なくされている。
所属によってはセクシュアリティ(SOGI)の身分証明示を義務付ける国も多い。
南半球に位置するゼィロビークは、南アメリカ大陸の共同体国家。各国の文化・言語を維持しつつも、経済的・法秩序的に統一し、大統領制を敷く。
その統一初期には、統一の立役者となったヴィクトワール家を象徴王家に戴いていた。
フランス出身のルイ・ヴィクトワールは全土に熱狂的な支持者が存在した。そのためか、当人がそう望んでいたわけではないのに王にと担がれ、半ば強制的な戴冠となったのだ。
だが、その経緯はごく一部の者しか知らない。
ゼィロビークでは各地の言語がそのまま話されているが、官公庁の公用語はフランス語にポルトガル語が混在する「ポルト・フランセーズ」である。
現大統領は、国祖ルイの孫であり王太子であったゴードン・アルード・ヴィクトワールだ。
彼はかつて自ら象徴王家の廃止を訴え、大統領選に出馬し、見事当選を果たしたのだ。当選後は国力が増大し、今や先進国入りを果たしていることもあって、絶大な支持を得ている。
しかしその私生活は不幸だ。
バイセクシュアルのゴードンには悲しく苦い過去があり、現在は不遇の結婚生活を送っている。
一方、冷淡さと頭の良さで有名な美貌の青年、エドワード・カオル・カガは、ゼィロビーク空軍所属の情報士官、少尉である。孤独なこの青年の過去は、深い謎に包まれている。
この物語は、22世紀という、そう遠くではない未来を生きる、ゴードンとエドワードという二人の男の運命を描いて行く。
※この作品はPixivに掲載中のものを推敲した加筆修正版です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-05 13:15:25
26978文字
会話率:27%
アナベルは十五で、父親よりも年上の伯爵トマス・レイモンドに嫁いだ。恋愛結婚ではない。父親の遺した莫大な借金を肩代わりしてもらうかわりに、買い受けられたようなものだった。
十年たって、夫は亡くなった。クリスマスにほど近い冬の日、アナベルは、義
理の息子ジュリアンに伴われ、初めて夫の領地であるファーンデイルに向かう。そこで彼女が知った真実とは。
アンリ様主催「クリスマスプレゼント企画」参加作品です。
全14話。表示される文字数には予約投稿分を含みます。総文字数は4万5千字程度を見込んでいます。下書き完成済みで、12月25日までに全パートを投稿する予定です。
親子、夫婦の死別に関する記述が含まれます。苦手な方、今のコンディションで避けたいと思われる方はご留意ください。
本作は、ヨーロッパ風の架空の世界を舞台にし、カトリック風の宗教を登場させた創作であり、現実の中世・近世ヨーロッパやキリスト教とは習慣や規律がやや異なります。ゆるやかな視点でお楽しみくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-25 10:18:21
47728文字
会話率:30%
藩主とその息子が怪死した鵠山藩。新藩主に迎えられた虎之介が、初の国入りを迎えて不幸続きだった国はわいていた。ところが謎の敵「朱」による妖しい事件は続き、虎之介まで襲撃を受けた。さらに江戸に残した妻、真喜姫の身にも危険が迫る。少年藩主は、忠実
な家臣と不思議な二人組の力を借りて「朱」に挑む。なお、この作品はカクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-19 19:52:41
195063文字
会話率:32%
脳の優秀さって。頭が良いとかじゃなくて、機能の方だけど。
最終更新:2017-11-25 06:00:00
610文字
会話率:0%