妖怪がこの世にごくごく一般的に出現するようになった時代。
一寸法師の妖怪である与那覇一寸法子は、妊娠した人間の女性の胎内で育ち、人として産まれた。
そんな一寸法子は高校生になっても身長は一寸もない。
妖怪はそれぞれが固有の特殊能力を持
っていて、一寸法子も『打ち出の小槌を召喚して、ものを小さくする』という能力を持っていた。
そんなある日、一寸法子の母親ががんに侵され、医者に余命を宣告された時、『異世界を創る』という新たなユニーク能力に目覚めた。
母親の体に異世界を創ったところ、その世界では癌細胞がRPGのモンスターのようになって現われていることを知る。
更に、それらのモンスターは倒せば倒すだけ、母親の体の中からがん細胞が消えるという仕組みになっている。それを知った一寸法子は日課として、母親の胎内でポップする癌細胞モンスターの退治を精力的に行うようになり、母親の状態を良くしようとする活動に取り組むようになった。
これは、一寸法子が同じく妖怪の友人と共に、母の癌の完治を目指しながらも、のんびりとスローライフする物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-08 13:00:00
117012文字
会話率:68%
高校からの帰り道、双海徹は自分のことを兄様と呼ぶ少女、佳撫と、レオンという名の男と出会う。その佳撫に導かれ、万物に組み込まれた符号を復号して力を発する符号呪法が存在する並行世界、森羅に連れていかれた徹は、自然物が異常に復号された存在、アニ
マに襲われて窮地に陥る。が、己が身を剣と化したレオンに体を操られるまま戦い、その場を切り抜ける。レオンは自分を人がそれぞれ固有に持つ符号呪法によって具現した剣であり、その所有者は既に殺された並行世界の徹だと言うが――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-10 19:23:20
115172文字
会話率:35%