五歳の頃、ふと気付いた時、前世の記憶が蘇る。頭の中にある情報を整えれば、そこは前世でゲームを起点に、漫画家やドラマ化と大人気となった『君の一生は俺のモノ』の世界だと気付く。
加えて自分自身が転生したであろう先の人間は荒鷹征那、悪役令嬢なら
ぬ悪役お坊ちゃまであり、ゲームの主人公に対してこれでもかと立ちはだかる分かりやすい悪役である。そしてその最期もお約束の個人没落コース。
それだけは避ける為に、必死になって、周囲にバレバレな演技をしながら、来る原作主人公の為に土台を作り上げる。
「俺は寝取り物は大嫌いだ、純愛物こそが至高」
それを胸に秘め、いずれ訪れる主人公のルートとヒロインと結ばれるために、喜んで引き立て役を選んだ大物な小物のストーリー。愉快でも痛快でもなく、本人は頑張っているつもりです。笑ってやって下せぇ、恋愛もした事のない、悲しい前世を持つ男の必死な青春を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-18 08:00:00
60702文字
会話率:66%
中学三年の夏。私は恋に気付く。
「いやいやいや、これはない」
しかし、認めたくない。
「海森さん、半径一メートル以内に近づかないでくれるかな。あと、用もないならこっちいこないでくれない?というか、話さないでくれない?声を聴いてしまう俺が
可哀想なんだけど」
「…私は何でこんなやつが好きなんだ?」
これは、毒舌&気遣いゼロ&根にもつタイプの少年vs片想い歴三年の(他称)鉄のハートの少女の、勝ち目ゼロの恋愛戦争の一年間。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-25 22:17:40
1483文字
会話率:47%