普通の高校二年生、伊勢太郎は唐突に起きた事故によって命を落としてしまう。
だがそれは彼ら――【名浪】達の導きであり、彼を【名浪狩り】の運命へ結びつける凶事であった。
死後の暗闇の世界で出会った〈名無しの巫女〉によって太郎は〈名浪狩りの騎士、
ルキウス〉として異世界へ召喚され、訳も分からぬまま名浪狩りとしての使命に奔走させられる。
立ちはだかる名浪は強大で、圧倒的な力を以てしてルキウスを殺す。
だが、名浪狩りとして転移した彼は死ぬ事は無かった。
最初に相対した名浪に殺された後、異世界の地――アルカ=レイアの中央部の小教会にある《転生者の典礼広場》で目覚めた彼は、そこに居る者たちに名浪狩りの真実を知らされる。
それは、名浪を狩ることが出来たのならば、各々の世界へ戻れるという事であった。
ルキウス、もとい太郎は生きていた世界への未練を引きずりながら、最初の名浪である〈均(なら)す者、マイム〉へ挑むことを決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-05 03:42:23
3120文字
会話率:20%