他の人よりも頭が良かった少年がいた。
その少年の名前さ天月日影《あまつき ひかげ》。
彼は人を思い遣れる優しい少年だった。
そう。"だった"のだ。
頭が良いだけではどうしようもないことに、小学生の時、彼は気付いてし
まった。
自分は頭がちょっと良いだけの"モブ"だと。
決して、物語の"主人公"になることは出来ない、と。
だから彼は逃げた。
そんな残酷な現実を認めたくない。
そんな理不尽は嫌いだ。
そんなの許せない。
その一心で、日影は全てを虚偽で塗り固めた。
それから詐欺師として、全てを騙し続けていた日影は、トラックに轢かれそうになっている1人の少女を見つける。
見捨てようとした日影だったが、どうしても"あの日抱いた幻想"を振り払う事が出来ずに、少女を庇って、死んだ。
全てを騙し続けてきた詐欺師は、最後まで自分を騙しきる事が出来なかった。
その後死んだと思った日影だったが、気が付けばそこは異世界、そして魔法が存在しているファンタジー。
理不尽を認めなくなかった力無き少年は、貴族として新たな人生をやり直す。
今度こそ、"主人公"になる為に。
「勝てない?だったら逃げればいい」
「逃げれない?はっ、そんなこと知った事か。だったら、どんな手を使ってでも勝て。卑怯?勝てばよかろうなのだァァァァッ!!」
「勝てないんだったら、逃げれないことなんて無視して逃げてやれ。逃げは、負けじゃない。負けとは、諦めなんだ」
これは、"主人公"になりたかった詐欺師が異世界で詐欺しまくったり内政しなかったり無双したり死闘を演じたり演じなかったりする1つの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-01 00:00:00
15220文字
会話率:8%
剣と魔法が進んだ異世界に勇者として呼ばれた少年は、幾多もの苦難を乗り越え、数年後に念願の地球へ帰る方法を見つけ、地球に帰るとそこは能力に目覚め、未知の生物と戦うファンタジーな地球だった。日本の能力者育成学校に入学し、学生として生きるが、様々
な陰謀や事件に巻き込まれてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-15 18:00:00
4977文字
会話率:62%
三行で分かる本エッセイ。
焦りは更なる失敗を生む。
まだ慌てるような時間じゃない。
勝てばよかろうなのだ。
最終更新:2017-05-19 22:00:00
434文字
会話率:0%
あらゆる魔族を束ねる存在、魔族の頂点として崇められる者。
それは「魔王」と呼ばれる絶対存在である。
先代魔王は倒れ、残された次期魔王はまさかの幼い少女。
そして先代はというとこんな事もあろうかと言わんばかりに
遺言状をしっかり残しており
、自分の親友を残された愛娘の右腕兼後見人として
新生魔王軍の管理職として無理やり勤めさせ上げた。
その中で、新たに管理職に任命された魔族の男は思考する。
自分たちが全霊をもってして人間たちを叩くこと。
全力をもって、当代の勇者たちを押しつぶし、魔族を中心とした
新たなる世界の形をもたらすことにあった。
たとえそれで、魔道をも超えて外道に堕ちたとしても。
……しかし新たな魔王、レーニィ・ベガ・ニルヴァーナはその幼さゆえに加減と言う物を知らず
その右腕として指名されたアルタイル・ローディングは日に日にその胃を痛めていくのであった。
外道に堕ちる予定だった魔族が、まさかの心労と胃痛を重ねることとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-06 20:00:00
39813文字
会話率:16%