我は、この国より東方の地よりこの学園へ留学して来たのだが――――
「っ……!」
「どうした、大丈夫か? ええいっ、貴様! 彼女になにをしたっ!?」
学園内の廊下や道を歩いていると、男共に囲まれた一人の娘がいきなり震え出し、それにいきり立
った男共が近くを歩いている女子おなご達へ恫喝するように問い質す。
「はぁ……わたくしはなにもしておりませんわ」
言い掛かりを付けられた女子は溜め息を吐き、呆れたような表情で否定する。
「ち、違うんです、わ、悪いのは……あたし、で……」
そして、男共に囲まれた娘が自身が悪いと涙目で言い出し、
「君は、こんな女も庇うのか……なんて優しいんだ。ふん、彼女に免じて今日のところは大事にしないでおいてやる!」
男共が娘へとよくわからぬ感動をし、娘の肩を抱いて立ち去る――――と、芝居の一幕のような場面が約週一の頻度で見受けられる。
案内の者に演劇部とやらの練習かと問うてみるも、花畑がどうたらと要領を得ない。
そんなある日。
「た、助けて……くだ、さい……」
と、件の娘より助けを求められてしまった。
「あいわかった。では、娘よ。さっさっと往くがよい。ここは、我が食い止めてやろう。相当……切羽詰まっておるのだろう? 異国より来るこの我を頼る程に、な」
そうして、我は娘を助けることにした。
設定はふわっと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 14:18:05
2903文字
会話率:52%
n番煎じ。
男爵令嬢にいじめを行い暴言を放ったと婚約者に責め立てられた公爵令嬢。いじめについては全く身に覚えはない。周りもそれは同調するが、暴言とは?
双方の令嬢に聞いてみれば、一つの言葉に認識の齟齬が。
「それ、褒め言葉ですか?」
「褒め
言葉でしょう?」
ほわほわした公爵令嬢の、ちょっとした思い違いからみんな納得の形に落ち着く話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-16 04:08:31
2256文字
会話率:56%
「フランソワ・マイエンヌ嬢、貴方との婚約を破棄させていただく」
領主の一人娘フランソワ・マイエンヌは、自身の誕生パーティの最中、婚約者の皇太子ファン・ヴァンロードにそう告げられる。
聞けば自分が違法な行為に手を出し、悪事を繰り返し、
あろうことか毎夜のように遊び歩いていると言う。
その悪事を今ここで暴こうと大勢の観客を前に、意気揚々と演説する皇太子。
それに対しフランソワは思う。
(言ってることは事実ですわね)
冤罪?被害者?とんでもない!
自分の退屈を紛らわすためになら善も悪も踏みつけて歩く。
婚約破棄など、刺激を求める彼女にとっては余興でしかない。
そんな彼女の前に現れる
婚約者、賭博師、騎士団長、冒険者。
彼女を楽しませる男は現れるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-15 12:15:30
29351文字
会話率:25%
「ハルキ、マエカを殺したのはお前だな」
いきなりそんなことを言われても、ハルキには全く身に覚えがない。
強面の男たちは、ハルキの言い分を聞いてくれる気配がない。
だけど声を大にして言いたい。
「犯人じゃない!」
最終更新:2022-05-08 20:14:22
10893文字
会話率:37%
荷運び役の冒険者、ランスロットは王命により魔王退治の勇者パーティに入ることになった。
3年間の冒険の末に魔王討伐は成され、世界に平和が戻った。
その先勝の宴の日に、ランスロットは勇者に呼び出されて空き部屋へと向かったのだが――勇者によって
彼の意識は奪われ、翌日、あらぬ罪に問われることになる。
これは勇者に騙され自由を奪われた、荷運び役の悲しいお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-13 02:19:22
4524文字
会話率:17%
「自分が冤罪被害者の立場になったらどうする」と想像した中の一パターン。
これで回避できるだろうか?
最終更新:2017-06-12 18:32:26
2377文字
会話率:44%
学園の生徒会長や一部の役員が溺愛する少女がいじめられていると訴え出た。
容疑者は会長の婚約者。
会長は婚約者を断罪しようとするが、それに待ったをかけたのは生徒会書記双子の片割れだった。
流行の婚約破棄物です。
最終更新:2015-07-06 22:37:32
4774文字
会話率:42%
中学三年生の関口良介はサッカークラブユースの10番。
そのサッカー部は全国出場するほどの実力を持ち、良介自身充実した日々を送っていた。
しかし、ある事故が良介の身のまわりで起こり、チームメイトを失ってしまう。それがきっかけで落ち込んでいた良
介をひがんでいたクラスメートらにいじめのターゲットにされる。
しかもその事故は何者かの手によって生み出されたもので、良介はその犯人だと疑われてしまう。
良介はそんな困難と闘い、事故の真相を探っていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-23 08:50:26
23336文字
会話率:38%
ある日とり忘れた車の鍵。たったそれだけの事が私の人生を狂わせる。盗まれてしまった車との偶然の再会は私の長い孤独との始まりだった。冤罪?それとも・・・
最終更新:2009-10-26 15:36:21
11508文字
会話率:17%