手紙は想いを繋ぐ。
タルキス家の一人娘のリラヴェーン。彼女は見目も美しかったがその心はいつも孤独だった。
一人娘の責任を果たそうと貴族の集まりに出席していたリラヴェーンだったが、外の空気が吸いたくなりバルコニーへ出る。
すると、そこには男
性なのに見目も整った気品のある男性が夜空をぼんやりと眺めていた。
彼の名はゾーレンス。彼はタルキス家と常に争いが絶えないシルクォーン家の次男だった。
ゾーレンスは優秀な兄と比べて、何もない自分を憂いていた。
お互いに寂しく孤独な心を埋め合うように、自然と惹かれ合う二人。
再会の約束をした後、親に隠れて密会を重ねて愛を深めていく。
だが、密やかで幸せな時間も長くは続かなかった。
両家の争いはついに戦いという形にまで発展する。
二人とも自分の家を裏切ることはできず、毎日手紙を書くことを約束して一旦別れることを決意する。
「いつか争いが治まって平和が訪れる時まで……さようなら」
必ずまた会える。そう信じて――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-22 07:00:00
4951文字
会話率:39%
───────魔法使いは人ではない、魔物である。
この世界で唯一『魔力』を扱うことができる少数民族ガナン人。
彼らは自身の『価値あるもの』を対価に『魔法』を行使する。しかし魔に近い彼らは、只の人よりも容易くその身を魔物へと堕としやすいと
いう負の面を持っていた。
人はそんな彼らを『魔法使い』と呼び、そしてその性質から迫害した。
三千年前の大戦に敗北し、帝国に完全に支配された魔法使い達。
そんな帝国の辺境にて、ガナン人の少年、クレル・シェパードはひっそりと生きていた。
身寄りのないクレルは、領主の娘であるアリシア・スカーレットと出逢う。
領主の屋敷の下働きとして過ごすクレルと、そんな彼の魔法を綺麗なものとして受け入れるアリシア……共に語らい、遊び、学びながら友情を育む二人であったが、ある日二人を引き裂く『魔物災害』が起こり――
アリシアはクレルを助けるために片腕を犠牲にし、クレルもアリシアを助けるために『アリシアとの思い出』を対価に捧げた。
――スカーレット家は没落。そして、事件の騒動が冷めやらぬうちにクレルは魔法使いの地下組織『奈落の底《アバドン》』に、アリシアは魔法使いを狩る皇帝直轄組織『特別対魔機関・バルバトス』に引きとられる。
記憶を失い、しかし想いだけが残ったクレル。
左腕を失い、再会の誓いを胸に抱くアリシア。
敵対し合う組織に身を置く事になった二人は、再び出逢い、笑い合う事が許されるのか……それはまだ誰にもわからない。
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この小説はダブル主人公であり序章では二人の幼少期を、それから一章ごとに視点を切り替えて話を進めます。
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この小説はカクヨムやノベルアッププラスでも公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-05 00:00:00
402084文字
会話率:66%
――生まれ変わったら、今度もまた、お嫁さんにしてね?
物心ついた時から共に育った、幼なじみの少年と少女。彼らは小学校卒業を機に晴れてカップルとなり、幸せな恋人生活を送っていた。
……その矢先、少女が病に倒れ、帰らぬ人に。
死の間際、彼らは
約束を交わした。
叶わぬと知りながら、できるわけがないと否定しながら――それでも、そうあれたらどれだけいいだろう、と、再会の誓いを。
これは、とある少年が、少女との約束を抱え続け――その果てに、救われる物語。
※これの序盤のみを仕上げた短編があります。本作のプロローグを当時の主人公視点にし、ヒロインの視点も書き加えたものとなります。併せてお読みいただけると嬉しいです。
※前書きを必ずご一読ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-24 01:40:29
32300文字
会話率:28%
一人のおじいさんが森の中、動物たちとくらしていました。
あるとき見た神様の夢。
旅に出たおじいさんに友人である動物たちが会いに来ます。
これはお別れでしょうか。再会の誓いでしょうか。
最終更新:2011-03-25 18:13:22
6053文字
会話率:22%
それは、絶対的な約束の証。
いつかまた、三人で―…。
最終更新:2010-11-20 16:12:02
607文字
会話率:3%