王城で働く1人の筆頭侍女。
彼女は──なんと…、第1王子の婚約者だった…ッ!?
だけど…彼女は親からは何も知らされて居なかったし、況してや婚約者同士の初顔合わせもしていない…そんな状態で知る筈もないのだが…。
侍女として日々を忙しくしている
所為(せい)か……周囲もまた気付いていない、王太子の筆頭侍女には幼少の頃から顔も見たこともない“婚約者”が居たことを。
卒業記念パーティーで王子は高らかに宣言──
「ユリア・ユナイテッド子爵令嬢!貴様との婚約を破棄する!!」
──と。
「はい、喜んで。」
…喜ばれた第1王子は何を思うのか…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-21 00:00:00
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会話率:26%