「死にたいなら俺にその命をくれないか。俺は、こう見えて近々死ぬらしい」
古びたノートを鞄から取り出す美しい男子。流我奏(りゅうがかなで)。
「俺、不思議な予知ノートを持っているんだ。俺は事故に遭う運命で、長生きはできないって書かれていた。
予知ノートは、俺の家に代々受け継がれているんだ。これに毎日生きる意味を書き込むと自分の寿命が延びるって書かれているんだ。自分が生きるためには、誰かに死を交換してもらわなければいけないらしい」
織川美音(おりかわみおと)と同じ中学出身の流我奏は元天才ピアニストだった。
今は二人とも二十歳のフリーター。
ピアノを教えてくれるのならば、死ぬのを代わってもいいと申し出る。すると、
「俺の代わりに死ぬ価値があるか見極めたい」と言われる。
旧校舎のグランドピアノを深夜に奏でる時間。
一人ぼっちの夜は二人きりの夜に変わった。
二人の距離が近くなったころ、深夜に帰宅途中、交通事故に遭い、二人きりの音楽の時間が終わってしまう。
流我奏には、ずっと秘めた想い出があった。
深夜の旧校舎での出会いには秘密があった。
無意識な親切――。
生きる意味――深くて難しい問題だ。
生きる意味がない人、価値がない人なんているのだろうか?
生きる価値を見つける物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 23:31:55
18843文字
会話率:40%
不幸な夢を見ると必ず現実世界で起きてしまう女がいた
その夢とは…
※前半、実話を取り入れました
最終更新:2022-01-10 14:32:37
3482文字
会話率:36%
学校から帰宅して、部屋に入るとなぜか机の上に置いてあった見知らぬノート。とりあえず手に取って中身を見てみれば、そこには『明日、風呂からあがって部屋に入ってみると、幼馴染がベッドで寝ている』というよくわからない文章だけが書いてあった。——誰か
のいたづらか、寝ぼけて書いた俺の恥ずかしい妄想か何かかなと思って放置していたのだが——翌日、本当に幼馴染が俺のベッドで寝ているんですけど⁈ これ、現実世界じゃないんですか⁈ そんな一冊のノートから始まる、ハイテンションラブコメディ。そのノートの真相にたどり着いたとき、俺の運命は大きく変わった——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-15 12:00:00
32105文字
会話率:39%