秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
し
かし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:56:30
351257文字
会話率:24%
結婚四年目を迎えた「ボク」と妻の「マーちゃん」は、これで三度目となる転居で、中央線から小さな私鉄に乗り換えた一駅目近くのマンションに移り住みます。新居では、来客用のソファーの正面に有名な教会で挙げた結婚式の写真を掲げることが習慣になってい
ます。
自由奔放で飾らない美人だった「マーちゃん」を「ボク」は間違いなく愛していたはずですが、わずかながら考え方の違いに気づき、居住まいの悪さを感じ始めます。
ある日、まるでモテない先輩社員のために定期的に開いていた飲み会に、同じフロアのアイドル的存在である「ハル」が偶然参加することになります。もともと彼女の容姿がど真ん中ストライクだった「ボク」は、その飲み会をきっかけに、「ハル」と急接近するのですが……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-09 18:00:00
81304文字
会話率:45%