【注】【性的表現がある物語になります。苦手な方はご遠慮ください。】
「残念ですが、このまま治療を継続すると皆月さんの体に負担がかかります。なので、これ以上は出来ません。それに、これだけ副作用の少ない薬で副作用が出るのを考えると、これ以上の
治療は無理だと諦めて下さい」
「わかりました」
その日、私の希望は絶望に変わった。私は、お会計を済ませてトボトボと待ち合わせ場所に歩いて行く。
ランチをする店につくと、ニコニコと雪乃が手を振っていた。
「遅かったね」
「ごめんね」
「大丈夫だよ」
雪乃と一緒に席についた瞬間だった。
「私、赤ちゃん出来たの」
「お、めでとう」
「ありがとう」
「よかったね」
私は、パクパクと餌をねだる鯉のように口を動かしていた。そして、雪乃はそんな私を気にすることもなく続けてこう言った。
「治療で、出来たのよー!凛も治療しなよ!私の周りも皆出来てるよ」
「考えてみる」
自分の口から、咄嗟に出た言葉に呆れる。
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そんな私の中の絶望を救ってくれたのは、この愛でした。
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「悪いけど、結婚するから辞めるわ」
「バンドしながらだって出来んだろ?」
「拓夢、ガキ育てなきゃなんねーんだよ!片手間でなんか無理だよ!夢なんか追っかけれんのは、守るもんもたねーからだよ」
「だけど、智天使(ケルビム)を送り出した事務所が、もっかい会って演奏聞きたいって言ってるんだよ!メジャーかもしれないだろ?智」
「今の仕事捨てて、デビュー出来たって!安定した収入得るまでに、どんだけかかると思ってんだよ!俺には、拓夢と違って家族がいるんだよ!わかれよ」
智は、そう言って喫茶店を出て行った。
そこまでやってきていた、希望は絶望に変わった。
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.
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そんな俺の中の絶望を救ってくれたのは、この愛でした。
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この愛が間違っているのなんてわかっている。
切望すればする程に絶望の色が濃くなる事を知っていますか?
いけないと言うのならば、答えをもらえませんか?
アルファポリス、カクヨム、でも載せています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-30 18:00:00
709293文字
会話率:61%
皆月龍次郎は、凛の不倫を全て知っていました。しかし、凛がそれでいいのならと黙認し続けていました。そして、龍次郎が、大阪出張から帰ってきて二週間後のある日、駅前で、女に待ち伏せをされていました。その女から聞かされた真実とは?
こちらのお話のメ
インは、皆月龍次郎のお話になります。
皆月龍次郎が、あの日あの時何を思っていたのか、何を知っていたのかを描きました。
【凛君編、まっつん編、相沢編、理沙編、美沙編】も少しだけ描かせていただきます。
こちらのお話を読んでから、本編をもう一度読んでいただくとまた違った角度からご覧になれると思います。
まだ、アルファポリスとエブリスタは完結していませんので、現在は、カクヨムと小説家になろうのみでの投稿作品になっております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-12 11:47:28
13646文字
会話率:68%
2020年4月
高坂暦は停学処分をくらっていた。
理由は不純異性行為未遂。
そんなことをする勇気もないはずなのに目の前には裸で泣いている女の子。
俺がやったのか??
こんなきっかけからはじまる日常な非日常。
最終更新:2015-02-16 02:08:01
1364文字
会話率:8%