美しい水の都ヴェネリア(ヴェネチア参考)で発生した怪異。
法王庁の神殿騎士コークリットとエルフの娘システィーナは聖霊の啓示に導かれ旅を続ける。水の都への啓示を受けたコークリットは、そこで不可思議な病が発生していることを知る。
「んんっ
? んんんっっ!?」
病にかかったジャックさんを診てコックリが首をかしげた。
どれどれ私も……ああ、ほんとだ、体に緑色の斑が残ってい……んんっ? んんんっっ!?
あれ? この緑色の斑って……あれぇ……? とコックリが同じ反応を。
「……あれ……これって。いやでもここ『 水の都 』だよな……あれぇ?」
「え、なっ何ですか。怖い病気なんですか?」 ジャックさんが私たちの反応におびえて……ごめんなさい。
「いや、怖い病気ではないですが……珍しい病気で。しかも……え、ここ水の都だよな」
「珍しい病気? 水の都?」
「これは人も感染する病気なんですが……基本的には別の生き物の病気なんです」
「別の生き物の病気……?」
「ごくまれに……本当にごくまれに、人にかかるんです」
アリアさんとジャックさんは唾をゴクリと飲み込んだ。
「病名は『 樹熱病 』。主に古い樹木がかかる病気です」
樹木のない水の都で…………『 樹熱病 』が発生していた!
①樹木のない水の都で、
②古木がかかる『樹熱病』が、
③屈強な男性に発症し始めて……
百年前にあった鮮血の貴婦人の事件に端を発する怪異。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-12 19:00:00
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会話率:46%