トリフィリス王国の地方伯爵家に属する我らドラクロワ義兄妹は転生者だ。妹である私・エクレールの前世は、オタ活に励んでいたしがない日本人女性で、義兄・シュトロムの前世は、トリフィリスの歴史に名を残す史上最悪の邪竜様だ。
私の影響を受けて推しに必
死なオタクと化した義兄様と共に、日々を楽しく過ごしていたのだが――ある日、日本人転生者な辺境伯様に、この世界がとある恋愛ゲームに酷似している事を告げられると共に、忠告を受けてしまう。
「えっ……私、原作前に死ぬサブキャラなんですか? 義兄様、ガチのラスボス枠なんですか? マジで?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-31 19:29:04
50545文字
会話率:38%
ラスボス系義兄ことシュトルム=ドラクロワ伯爵令息と、彼の推しであるスフォリア=ブランシュ侯爵令嬢が正式な婚約を結んだ翌日のこと。私、エクレール=ドラクロワは義兄様の管理する別邸で彼の悩みを聞いていた。
「嗚呼……僕はどうしたら良いんだろう?
スフォリア嬢を本当に幸せに出来るのかな……?」
「早過ぎるマリッジブルーかな?」
見た目は冷徹貴公子、思考は図太く無意識外道。そんな義兄様が私以外の前で見せる外面は、悪いという一言に尽きる。
「俺の周りを嗅ぎ回っている野犬を躾けてこい。手段は問わん――「好き」にせよ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-14 02:59:06
10664文字
会話率:33%
「スフォリア、きみ、あの悪名高きシュトロム=ドラクロワと婚約したんだって?」
幼馴染が開口一番に告げた言葉に、私は思わず首を傾げて問いかけた。
「悪名高き、とは……?」
「え、知らないのかよ。ドラクロワ伯爵令息はオレ達の世代じゃ有名だぜ、悪
い意味でな」
告げられた言葉に、私は困惑と疑問と違和感しか抱けない。だって、あの方は――
「ラスボス系義兄様は推しに弱い」の義兄様の推し・スフォリア嬢から見た婚約の際の義兄様の様子はこんな感じでした。誰お前?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-08 22:42:05
5121文字
会話率:34%