ラスボス系義兄ことシュトルム=ドラクロワ伯爵令息と、彼の推しであるスフォリア=ブランシュ侯爵令嬢が正式な婚約を結んだ翌日のこと。私、エクレール=ドラクロワは義兄様の管理する別邸で彼の悩みを聞いていた。
「嗚呼……僕はどうしたら良いんだろう?
スフォリア嬢を本当に幸せに出来るのかな……?」
「早過ぎるマリッジブルーかな?」
見た目は冷徹貴公子、思考は図太く無意識外道。そんな義兄様が私以外の前で見せる外面は、悪いという一言に尽きる。
「俺の周りを嗅ぎ回っている野犬を躾けてこい。手段は問わん――「好き」にせよ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-14 02:59:06
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