マルデクの正体は白龍だった。龍の正体――螺旋模様――宇宙に充満するプラズマ、宇宙空間を螺旋状に流れる電流、その形状した姿が龍。
大きなものでは銀河宇宙、地球上では台風、微小な物では生物のDNA,龍は螺旋の象徴である。太古マルデクは太陽系
惑星内に新しい惑星として侵入してきた。マルデク星として侵入して、巨大な土星と木星に囚われて、巨大惑星マルデクは分裂する。月や地球などを産む。やがて火星と木星の間に入ったマルデク星は2つの星の引力に引き裂かれれ、小惑星になる。太陽を恒星としてプラズマを発光させて地球を育んだマルデクの目的は人類を誕生させて、自らを人類の創造主となることだった。
2032年の冬までに地球は生物が生存できる環境ではなくなっていた。洞窟や地下室などに避難した人間はすべて死亡。
マルデクに率いられて白光の世界に入った人間は2千年後、原始人として再生する。黄金の異界に避難した人間は神々として成長して、フォトンベルトを脱した後に太陽の住人になる。
2033年春から地球は火山の噴火や台風、地震などで揺れに揺れる。陸地は陥没して、海底が陸地となる。2千年間、地球は揉みにもまれるのだ。人類の創造した文明は跡形もなく崩壊して、大地に吸い込まれて消えていく。フォトンベルト突入後、ポール・シフトが頻繁に起こり・南極が北極に、北極が南極に瞬時に入れ替わる。
2032年12月22日、ついに太陽の灯が消える。人間の脳内物質メラトニンが分泌されなくなり、人間はこの日をもって、発狂死する。
2033年春、日奈子と共に地下室から抜け出した陽中公平の前に、自分の家や中部国際空港、遠くは四日市、鈴鹿山脈が霞のように消えていくのを見る。代わりに黄金色に輝く世界が広がる。妻の佐江子、両親、黄金の異界に避難した人々が姿を現す。その数、地球規模で7千万人。彼らは2千年かけて、人間から神々に進歩していく。
7歳の子供から成人に、一瞬の内に成長した日奈子は結婚する相手と共に、銀河宇宙の中心に行く。そこで子供を産み育てる。2千年後、地球に帰ってくる。そして神々となった者たちを太陽に送り込む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-30 09:02:21
44486文字
会話率:2%
2029年10月1日、暗殺者大山京一はマルデクから宇宙物理学者の宇佐見景三の殺害を指示される。場所は郡上八幡町のサンバークランド大鍾乳洞の近く。
しかしここに陽中公平と日奈子がいた事で、暗殺指令がすり替わる。宇佐見の代わりに公平と日奈子
が殺される。しかし2人は奇蹟的に助かる。宇佐見は陽中公平と共に宿に泊まる。ここで宇佐見は公平に太陽に関する驚愕の事実を述べる。ビッグバン宇宙論の間違い、宇宙はプラズマに満ちていること、太陽の磁気は百年前と比べると、2倍以上に跳ね上がっている事、2003年に太陽フレアは最大化したが、現在もその状態を保持していること、そしてフォトンベルトの事。
そして宇佐見の母の故郷の夕谷で、宇佐見は1時的に黄金の異界に入った事も話す。2032年以後人類は一部分を残して死滅する事、生存する人間も洞窟の中で生き残り、2千年後に原始人として復活する。そして一部分の人間が黄金の異界に入り、無事、神々の仲間入りをする事を知らされる。
サンバークランド大鍾乳洞から帰った後、陽中公平は家に避難用の地下室を造る。食料や生活物資の備蓄をする。宇佐見景三や義兄の角田健一は黄金の異界に入る。
2030年冬、陽中邸に1人の少年が現れ、日奈子と対座する。側に公平もいる。2人の対話が公平の脳裡に反映される。人類滅亡後の太陽や宇宙の光景、人類の滅亡は過去4回あった。今回で5回目となる。そしてその遺跡が世界の各地にある事を、情景として公平の頭の中で展開していく。
一方、暗殺集団の大山達は死を覚悟して、国家財産を横領して洞窟に避難した財界や政府高官やその家族1万余人の殺害を図る。彼らは千人余の自衛隊員に守られている。死は覚悟している。場所は滋賀県の多賀大社の近く、近江河内の風穴。自衛隊の武器庫の中に核ミサイルがあり、その爆発で1万余人は洞窟内で一瞬の内に死亡。
2030年の暮れ、台風並みの風が吹き荒れ、零下20度の中、すでに多くの人間が死亡。日本はすでに国家としての機能を失っている。2032年に向かって、最後の審判が始まろうとしている、地下室に避難していた公平、日奈子の元に、少年(マルデク)が出現する。
そして地下室は無限の宇宙空間に変わり、少年が異様な姿に変わっていく。公平は恐怖の余り、失神する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-26 08:43:51
47644文字
会話率:3%
2023年、陽中公平は30年ぶりに生まれ故郷の飯田市阿智村陽中部落に行く。故郷の手前で、喫茶店に入り陽中部落の事を聞くが、部落民200名が忽然と消えて今は存在しないと聞かされる。
そして隣町の兄妹2人が当時の詳しい経過を知っていると言わ
れ、2人の住所を聞いて訪問する。角田兄妹は今は恵那市大井町のラジュウム温泉郷の近くに住所を移していたのだ。
陽中公平は角田家を訪問する。そこで陽中部落についての驚愕の事実を知らされる。住民が消えた後、部落の建物は全て破壊される。この事実は新聞やテレビ、週刊誌などには一切報道されることがなかった。陽中部落は昔から無かったかのように消滅していたのだ。そして、この事を調べようとする者はことごとく異常な死に方をしている。
角田が語るのは、この事は2032年12月22日に人類が滅亡と深い関係があるという事だ。太陽系惑星がフォトンベルトにすっぽりと覆われて太陽が光を失い、地球の生物は滅亡するというものだ。
この事実は全世界の政府は知っているが、厳重な箝口令が引かれて、国民に知らされてはいない。
後日、角田の妹佐江子と陽中公平は結婚する。兄妹共々陽中の家に引き移る。
2025年、陽中夫婦に子供が生まれるが、この時、常滑市民病院の分娩室室内の12名の赤ん坊が時限爆弾によって殺される。この事件はテレビ、新聞などで大々的に報道され、世界中に大きな衝撃を与える。
これは暗殺者、大山京一がXなる謎の人物から依頼されて殺している。
Xは大山に、自分は人類の創造主で、太古シュメールの神マルデクであると宣言する。2032年後、80億いた人類は1億人を残して死滅するが、陽中夫婦から生まれる女児は将来の人類の生存にとって脅威となる。
そして、陽中佐江子が陽中部落の住民と同じように消える。その子供日奈子が7歳になったある日、父公平と共に美濃市のサンバークランド大鍾乳洞近くの本覚寺にドライブする。2人は車を乗り捨てて、散策するが、突進してきた車に体当たりされる。公平は即死。車にはね飛ばされた日奈子は傷も受けずに立ち上がり、微笑を浮かべて、血だらけの父を見詰めるのだっが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-20 09:47:41
46941文字
会話率:4%