とある王家に奴隷として購入され、醜い王女に蔑まされるためだけに生きてきた名もなき奴隷少女。そんな彼女が住まう国を攻め落とした隣国の王弟や騎士らによって事情聴取される事となり、ありのままに己の来歴を伝えた少女は、本人にとっては理由は一切思い当
たらないが保護される事になった。しかし、彼女を可哀想だと思う周りの人々とは違い、本人は特に感情も持たないまま年を重ねたせいか、決定的に人とはズレている思考と行動を引き起こす事になったのであった。
――――境遇は果てしなく不幸、しかし自分が不幸だとも思っていないズレている少女。周囲の言葉や態度を斜め上の解釈で受け止め自己完結する人形少女と、そんな少女に振り回されつつも戦慄させられる事になる周りの人達のお話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-14 14:58:28
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会話率:43%