まだ足が二本あった頃、人魚姫の話は〝契約違反をしたら落とし前をつけなければいけない〟という教訓話だと思っていた――。
月島マリ、十五歳。
五歳の頃に骨肉腫で左足を切断して以降、義足も使わずに車椅子生活を続けている変わり者。
嫌いなもの、憐
れみの視線を向けたり、自分を使って〝いい人〟を演じようとする人。
そんなマリは、自分のことを人魚姫の生まれ変わりではないかと疑っている。
だって人魚姫は、借金をしてまで両の足を手に入れたのに、お代も支払わずに泡となって消えたから。
きっと生まれ変わった自分にそのつけが回ってきて、利息を支払うために、与えられた足うちの一本を返品しなければならなかったのだ――。
ある日、マリは古びた社交ダンス教室で大学生の夏目と出会う。
彼は大学で〝踊れる義足〟の研究をしていると言い、マリに機械仕掛けの足を差しだして言った。
「この義足をつけて、俺と踊って欲しい」
なるほど、こいつの正体は人魚をそそのかして足を与えた魔女だったのだ。
夏の初めの昼下がり。
生まれ変わった債権者からマリに持ちかけられた新規契約は、あまりにも突飛なものだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 07:00:00
133619文字
会話率:25%
小学六年生の新町華凛《しんまちかりん》の学校では生徒たちの間で、日が暮れる頃になると誰もいない道路で大きな影が追いかけてくる、という怪談話が噂されていた。
華凛の友達の財田六花《ざいたりっか》もその影を見たというし、町内のダンス教室を終え
て帰宅する途中でも、血相を変えたクラスメートから、今そこで影と出会ったと告げられる。
そして、半信半疑だった華凛にも……。
影の正体とはいったいなんなのか。
やがて、それが六年前の事件と関わっていたとわかる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-22 08:00:00
60748文字
会話率:37%
或る街の中にある社交ダンスの教室には、様々な人が集まってくる。初心者や見学者。そして熟練者の男と女達は、更なる技を高める為に、汗を流している人たちの溜まり場でもある。この中では自分が最高と自負し驕る人、またレベルが高いのに誠実に振る舞う人、
噂が好きな人たち。そんな彼等でそこはいつも活気があった。その教室には様々なドラマがあった。
この作品は「novel days」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-12 12:22:57
1977文字
会話率:61%
【何者でもないなら、なればいい。顔がないなら、作ればいい。声が届かないなら……リスナーじゃなくなればいい。律太――お前、Vtuberになれよ】
【あらすじ】
VR空間とそこにダイブすることができるVR機器が一般社会に浸透しはじめた、少し未来
の日本。
幼い頃からダンス教室に通っていた男子――立野律太<たちの・りつた>は高校卒業間近にして、クラスメイトの竜崎真姫<りゅうざき・まひめ>に告白するかどうか悩んでいた。
真姫は奥手で引っ込み思案であり、交友関係の広い律太は避けられていたからだ。そんなある日、律太は真姫がVtuberになろうとしていることを知る。
「竜崎さん声がめっちゃ素敵だから絶対良いと思うぞ! 配信したら教えてくれよ! 絶対に応援するから!」
その後、無事Vtuber<紫竜ひめの>としてデビューした真姫だったが、事務所に所属しないVtuberには人権がなく、全く再生数もチャンネル登録者数も伸びなかった。更に他のVtuberの嫌がらせや悪質リスナーによって陰湿な攻撃を受けてしまい、真姫を塞ぎ込んでしまう。
見るに見かねて律太は叔父に相談した結果――
「だったらお前がVtuberになって応援すればいい。ただのリスナーよりよっほど拡散力がある。まあ人気が出れば、だけど」
こうして律太は、金髪の女騎士風のアバターであるVtuber<盾野リッタ>としてデビューすることに。
その無駄に良いモデリングの良さと、律太のトークスキル、圧倒的ダンス力、そして〝紫竜ひめのを勝手に個人的に応援することに特化した配信〟という尖ったやり方が受けて、リッタの存在は徐々にVtuber界隈で話題となっていった。そのおかげで真姫の配信も少しずつ登録者数が増え始め、ついに二人はコラボを行うまでに仲良くなったのだった。
「だが中身が俺だとバレたら恥ずかしすぎるから、身バレだけは防がないと。ああああ! 仲は良いけど距離が遠い!」
やがて二人は、【ドラゴンナイトチャンネル!】という合同チャンネルを立ち上げ、大手Vtuber事務所の新人達が多数出場する大型VRイベントに出場することに。
二人はそこで――伝説を作り上げることになる。
*Vtuberを独自解釈しており、現実の物とは何の関係もありませんことを予めご了承ください
*他所にも投稿しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-08 18:00:00
115894文字
会話率:49%
とあるダンス教室で美少女に見惚れる僕の悲しいお話。
最終更新:2020-03-13 19:23:09
460文字
会話率:0%
ダンス教室にはまったUは、ある夜、体育館に忘れ物を取りに行く…。
最終更新:2019-07-30 18:58:44
3898文字
会話率:42%
中学1年生の凛太郎は、ダンス教室のひとみ先生に惹かれていた。
イベントで一緒にいる事の多くなった先生に恋をしていると気付き葛藤する。ある日SNSで先生のアカウントを見つけるが、そこには恋人らしき男性との写真が投稿されていた。事情を知っていそ
うな友人に聞いてみると、先生には恋人はいないと言われる。どうしても気になった凛太郎は、先生のいる大学に潜り込むが、そこで出会った先生の友人に、先生の過去を聞かされる。意を決して先生に告白するも「とりあえず高校生になったら、またおいで」と一蹴されてしまい………。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-07 22:23:02
2907文字
会話率:44%