天界の神から受けた試練は今から何十年前なのだろうか?
魂や光子体を食べる事により変化できる貂は両手を胸に抑え、空を仰いだ。
貂は魂を食べなければ動物との会話が出来ないし、霊が見え無くなったり、餓死して仕舞う。
降り続く雨の中、彼は目を閉じ
た。
前世の記憶は無い。
だが、神からの試練を受けた使徒という事だけはこの心に刻まれている。
確かな記憶は無い。
だけど、
「神は本当に居ると思う」
そして今日は特別の日だ。
日本にあるゴスペルクワイアの指導者であり、東京音楽専門学校の副校長であるゴスペル講師に今日は会いに行く。
癌で余命僅か。
残り僅かの余命と魂を引き換えにゴスペル講師は貂に後を任せる。
貂は静かに笑って彼を抱き締めて光に包まれて姿が消えるゴスペル講師の後を引き継いだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-29 12:00:00
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