春から高校三年生となる希望の光の中の一人の少女、
ある春の日、彼女は心から信愛していた者を失う。
そのことからすべてををなくした彼女は世界から色が失せ、大好きだった音楽さえも失った。ついに彼女は自分の存在さえも失くすことに…決心などせず流れ
るがままに春の風に身を任せる。
目を覚ますはずのない彼女が暗闇から目を覚ますとそこには、まばゆい光の世界が広がっていた。目をくらませながら木の門を超えればそこには森の中に広がる動物たちの国が。
その国ではすべての動物に音楽という役割が与えられる。歌を歌うもの、ピアノを弾くもの、ハープを奏でるもの…そこで彼女が出会ったのはいつまでも自分の音楽に出会えず泣いていた一匹のウサギ。彼に失った存在を重ねた彼女は、彼を手伝うことに。その中で彼女は少しづつ光を取り戻していく。そして同時に失ったものへと向き合い始める。
存在するものの意味。存在しないものの意味。
彼女は失ったことで見つけた新たな光を得始める。
そしてついに彼女は…
すべてを失った彼女が最後に得るのは一体何なのか。
すべてを失い、当たり前のような光を求めて旅は始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-15 20:43:50
253文字
会話率:0%
6年ぶりに母親の実家である秋田に訪れた磨緒は、叔父が経営するペンションの近くにあるスキー場でスキー初心者にもかかわらず、無謀にも上級者コースを滑走し暴走した。
成す術を失い恐怖と共に死をも予感した磨緒はある女性に救われ、左足を骨折したものの
事なきを得た。
磨緒を救った女性、それは偶然にも幼い頃から知り合う従姉の瞳だった。未だに磨緒の脳裏にある瞳の姿はあのおかっぱ頭の男勝りの女の子。しかし、目の前に現れた瞳の姿はすっかり変わっていた。
6年ぶりに再会した瞳のその姿は、一瞬にして磨緒の心を埋め尽くしてしまった。
久しぶりの再会に喜ぶ二人であったが、お互いこの6年間の間に起きた暗い過去に、深い心の傷を抱いていた。
大学の講師との不倫、貧しさ母子家庭という境遇にあった磨緒への学校での虐め。
深い心の傷を負いながら成長し再会した二人。
そして二人は改めて知る。自分たちが本当に追い求めていた気持を……
6年前磨緒が瞳からもらった小さなお守り、それは瞳が高校3年の夏合宿セミナーの講師からもらった二つの小さなお守りの一つだった。
そのお守りにはある力込められていた。それは縁を結ぶこと。
人を好きになる事と人を愛する事の違いとは?
二人に託されたこのお守りによってたぐり寄せられる、二人のこれからの未来は……そして二人が迎える運命とは……
二人が立ち向かう禁断の恋とも言える想いは、最後まで結ばれるのだろうか……
秋田編は
磨緒と瞳が6年ぶりに出会ってから、磨緒が東京に戻るまでの二人の想いを描いたハートストーリーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-24 21:00:00
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会話率:40%