セプト王国に住まう魔法学校の三年生、クロノ・ウィーンは、ある日の課外授業で訪れたヴェナム遺跡の見学中に、謎の地震による足場の崩落で奈落の底に落ちてしまう。
死を悟った彼だったが、何故だか生き残っていて、さらには神話に登場する原初の古龍──ヴ
ァーングルドが目の前に現れた。
『気に入った。我の眷属となれ』
質問に答えていたら、古龍にそんなことを言われて、なすすべもなく眷属化の魔法を施されるも……気絶して目を覚ましたら、なんとクロノが古龍を眷属にしていた!
さんざんもめた二人(一人と一体)だったが、仕方ないからあきらめようという話になって……。
『ここにいるのも退屈だ、外に出て世界を見て回ろうではないか』
「その姿でそれは無理でしょ」
『人間に化けることはできるぞ?』
「身長でかすぎですよそれは!」
なんだかんだ仲良くなった古龍に振り回され、世界を旅することになったクロノであった。だが、何千年と地底に籠って暮らしていた古龍に、今の人間の暮らし方なんかが分かるわけもなく。
「バカ、やりすぎだ!」
『何を言うておる。我の知っている人間はこれくらいできたぞ』
「今の人間はできねえんだよっ!!」
……問題と厄介ごとだらけの二人旅、開幕!
※この作品は、カクヨム、ノベルアッププラス、ノベリズムにも掲載されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-13 13:18:40
106785文字
会話率:48%