【命題】「天羽結貴」は果たして、ヤンデレか否か。
二人だけの世界に囲い込まれぬよう、日々試行錯誤を重ねてきた香野 遊里(こうのゆうり)。中学時代に遭遇し、高校時代に外堀を埋められ、大学時代には四面楚歌。
順当にヤンデレ街道を進み続ける『彼
』の真横で、今日も彼女は答えの返らぬ疑問に頭を悩ませる。
「男心は分からない」と。
※ご注意ください※
・シリアスと見せかけて、所々で似非シリアスに切り替わるおそれがあります。
・頭を空っぽにして読んで頂きたい読み物です。
・本作の終わりは、必ずしも【命題】の答えを明らかとするものではありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-24 09:07:19
75745文字
会話率:39%
思えば、お師匠様は全て端からお見通しだったのだろう。
「未熟者のお前にはこれくらいが妥当だろ」と言い、無造作を装って手渡された『最上級』の魔法杖。ほうき星の如く空を駆ける『最高速』の遣い鴉。高位魔族ですら一滴で怯む『最純度』の聖水。やたらと
『高性能』な異空間。
その上、何より、頭の上。
ありふれた栗色のネコっ毛を僅かながらも隠すように、存在感あふれる黒いシルエット。
知るものぞ知る、魔女の黒帽子だ。
譲られた当時こそ、『絶対防御』以外に取り柄などないと思っていたその帽子が、いつの間にやらパックリと横一文字に裂けた時。
そこから、全ては変化し始めたのだと思う。
平穏だった日常然り。
平凡だった運命然り。
――これは、一人の魔女を巡る『奇縁』によって紡がれる物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-21 14:52:52
61115文字
会話率:36%
ある日、なし崩し的に魔力を獲得した少女ローリア・フェンネル。
十三歳から魔術アカデミーに通い、何回かの飛び級を経て、王城勤務も三年目。
そんな彼女がある朝目覚めると、鏡におもわず見惚れるほどのブサ猫が映っていた。
「これは……もしや笑うと
ころか?」
果たして失敗の原因はどこにあったのか?
その答えを求め、時々隙間に挟まりつつも、個性豊かな友人の力を借りて黒ブサにゃんこは歩き続ける。
これは衣食住の内、『衣』はいらないと割り切った一匹のブサ猫の奮闘記である。
※全体にコメディー含有。ただし、合間合間にシリアスめいた展開が混ざります。ご注意ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-18 22:57:32
26656文字
会話率:32%