「婚約を破棄させていただきたいのです」
それは親しい人だけを招いた、私の卒業を祝う夕食の席でのこと。お祝いに欲しいものはあるかと尋ねられた私は、迷うことなくそう答えていた──。
自分の婚約者と妹が密かに想い合っていることを知ったシュタイ
ンベルク伯爵家の長女エメラルダは、婚約破棄することを決意する。
自らが我が儘な令嬢として振る舞うことで、この舞台から身を引くことを。
これは婚約破棄をした伯爵令嬢と、彼女を見守る護衛のお話。
前後2話完結です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-04 20:00:00
7018文字
会話率:39%