アイルトン・セナという名前を聞いたことがあるだろうか。
かつて音速の貴公子と呼ばれ、3度のワールドチャンピオンに輝いたセナ。
彼の死から時は流れ、約30年後。
ここ、日本にて彼を凌駕する才能の原石が生まれていた。
伝説のドライバーと同じ名前
を冠した彼は、この先どんな走りを見せるのか。
彼の人生という名のレースが、今スタートする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 16:16:51
296976文字
会話率:35%
【カクヨムコン8エンタメ総合部門(長編)中間選考突破作品】
──アイルトン・セナ──
F1史上最速との呼び声も高いレーサーながら、危険な走法で
「いつか事故るぞ」
と言われ続け、最期はまさにレース中の事故で非業の死を遂げた天才。
そ
のアイルトン・セナに喩えられるほどのスピード解決と
僅かな違和感から「こいつだ」とまるで決め打ちかのように行う
捜査手法が「いつか事故るぞ」と思われている様から、
『捜査一課のアイルトン・セナ』の異名を取った女、千中高千穂、階級は警部補。
お供の冴えない小男、松実士郎を引き連れて、
今日も彼女はあらゆる犯人たちのトリックを看破する。
バディもの倒叙ミステリー、開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-09 18:27:40
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会話率:64%
中央自動車道……。
それは、高井戸インターから小牧ジャンクションまでの約三五〇キロで、東名と並行する流通の動脈でもあるが、走り難さが際立つため、ドライバーから敬遠されがちな裏通りの脇道でしかなかった。
理由としては、魔のカーブ二六〇キ
ロポストや中央道最強と称される難所、須玉の最終コーナーが走り屋達の行く手を阻み続けており、三五〇キロの行程のなかで難なくスピードを出せる区間が少ないからだ。
だが、そのような中央道にあえて踏み込んでくる物好きな連中がいた。
大型トラックを二〇〇キロ以上の速度で操作するF1レーサー並みの強者たちである。
前輪二軸、後輪一軸の路線トラックを操る走り屋だ。
小牧‐八王子間についやす時間は、二時間以内という基準を軽く定めて走る連中だった。
彼らは常に先頭で風を切って走ることから、『風切りびと』とも呼ばれていた。
その彼らですら太刀打ちできないほどの強者が、あのころの中央道には存在した。
『中央道の神様』である。
夜の中央道で、高速バトルの頂点に君臨してきた正体不明のトラックドライバーだ。
ある日の夜、山梨から東京西部にかけて立ち込めた濃い霧の影響で、中央道八王子付近が通行止めになった。
二五キロポスト付近にある八王子本線料金所、通称八王子ゲートでは、謎の通行券が発端となり不思議な現象が次々に起こり始める。
通行止めで時間を持て余していた収受員たちは、一人の語り部を中心に過去にあったとされる『中央道伝説』なるものに耳を傾けていた。
物語が進行していくにつれリスナーも増え、物語自体も複雑な展開を迎える。
そして『中央道伝説』が終えんを迎えたとき、謎の通行券が再び騒動を巻き起こす。
終わったはずの中央道伝説は、『風切りびと外伝』へと第二の語りに発展する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-10 07:00:00
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会話率:24%