※タイトル変更しました。
(旧タイトル『鬼と刀と見聞録(仮題)』)
青年、鬼灯刹華は鬼の母と人間の父を親に持つ、ある種ファンタジー的な生まれの人間だった。
ある時、刹華は異世界に召喚される。それはあまりにも突然、唐突な事ではあった
が、どうにか脳内を整理して『異世界召喚』をされたのだと自覚する。
かねてよりアニメやライトノベルといったものに傾倒していた刹華は、『召喚』はされたが『送還』はしてもらえないのではないかと考える。
異世界転移モノにはよくある設定だったからだ。
しかし絶望はしなかった。
せっかくの召喚、せっかくの異世界、せっかくの非日常。
楽しまずしてなんとする?
聞けば『勇者』として召喚されたらしいが、拉致同然に連れてきておいて言うことなど聞いてやるものかと、刹華は異世界を巡る旅を始める。
いつか必ず、母と住むあの家へと還る事を夢見て。
――今ここに、鬼の子の異世界見聞録が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-18 20:00:00
659507文字
会話率:52%