「えへへー♪ アキトくん、どうどう? 新しい制服似合ってる?」
届いたばかりのまっさらな高校の制服を着たひまりちゃんが、ファッションショーでもしているみたいに、僕――神崎暁斗(かんざき・あきと)の目の前でくるりと回った。
短いスカー
トがひらりと舞い、僕は慌てて視線を上げる。
「すごく似合ってるよ。まるでひまりちゃんのために作られた制服みたいだ」
「やった♪」
僕とひまりちゃんは血のつながっていない義理の兄妹だ。
僕が小学校のころ、クラスに母子家庭の女の子がいた。
それがひまりちゃんで、ガリガリに痩せていて、何度も繕ったであろうボロボロの古着を着ていたこともあって、
「貧乏神が来たぞ~!」
「貧乏が移っちまう! 逃げろ~!」
心ない男子たちからは名前をもじって貧乏神なんて呼ばれていた。
「うっ、ぐすっ……」
ひまりちゃんは言い返すでもなく、いつも鼻をすすりながら俯いてしまう。
そして当時の僕はというと、自分こそが神に選ばれし特別な人間だと思い込んでいたのもあって、ひまりちゃんがバカにされているのを見かけるたびに、助けに入っていた。
そして父さんが食堂を経営していたこともあり、僕はひまりちゃんを家に連れ帰っては一緒にご飯を食べた。
それはいつしか、ひまりちゃんのお母さんも含めた家族ぐるみの付き合いになっていき。
ある時、僕の父さんとひまりちゃんのお母さんが再婚して、ひまりちゃんは僕の義妹になったのだ。
「これからは毎日一緒にいられるね!」
そんなひまりちゃんは年々綺麗になっていき、いつしか「女神」と呼ばれるようになっていた。
対してその頃には、ただの冴えない凡人であることを理解してしまった僕。
だけどひまりちゃんは昔助けられた恩義で、平凡な僕を今でも好きだ好きだと言ってくる。
そんなひまりちゃんに少しでも相応しい男になるために。
女神のようなひまりちゃんの想いに応えるために。
もしくはいつか、ひまりちゃんが本当にいい人を見つけた時に、胸を張って兄だと言えるように。
高校進学を機に僕はもう一度、僕をがんばってみようと思う――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-08 07:10:00
93643文字
会話率:42%
1歳くらい向け、絵はないです
みかんを食べたらどうなるかな
〇〇はお子さまのお名前入れてください
バナナでもリンゴでも好きな果物で読んでください
最終更新:2024-11-06 19:26:11
258文字
会話率:0%
異世界に現れた魔王に対抗する為、神様は勇者を拉t)招くはずだった。
召喚されたのはまさかの2人?!
関係ない俺までって怒ったら自由な暮らしを約束してくれた。
神様サイコー!
っんなわけねぇよな!魔王いるんだから!
最もPOPでdeadな異
世界生活の爆誕ダァ!
※注意!めちゃくちゃ主人公死にます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 09:29:15
6574文字
会話率:23%
ダンジョンを管理する魔王政府のトップである魔王・ボロス=ディア。彼はダンジョンの経営が赤字になったことにより、毎日もやし生活になるほど金欠になっていた。何とか挽回する方法は無いかと考えた結果、ボロスは「ダンジョン配信」をすることになる。
彼
からしてみればダンジョンとは自らの庭であり、いくらでも好きに設定することができる。いわば「自作自演の配信」によって、多大な利益を得る作戦だ。
金銭目的で配信を始めたボロスだったが、その中で様々な人間に出会い、彼の考えは変わっていく。
果たしてボロスは、金欠から脱することはできるのか。そして、人間たちとどう向き合うのか。
———これは、そんな魔王様の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 14:20:00
170862文字
会話率:45%
田舎のチンピラだった柳児は、ある日原付での走行中、目の前に飛び出してきた子どもを避けたことで事故って死んだ。
そして気が付いた時には、柳児はド爆乳な銀髪美女である、『シスター・マリア』として異世界に転生しているのであった。
とはいえ、女に
生まれ変わったところでチンピラのやることに変わりはない。
魔法でバイクを召喚し、ダチと女と己のスケベ心のために、気に食わない相手をかたっぱしからステゴロでぶっ潰す。
これは、野卑で粗暴なチンピラが、グレイト・聖女・マリアといずれ誰からも称えられるようになっていく物語。
「主(ダチ)に感謝だコノヤロウ。テメェ等オレについてこい」
――中指おっ立て、聖女は往く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-11 15:27:55
2392文字
会話率:40%
父のような偉大な魔法使いになるために、日々の魔法の研鑽を怠らないラルフ・グラース。
しかし、ただこの学園で勉強をしたいだけなのに、彼の偉大な魔法使いへの道は困難を極めた……。
――そう、主に"彼女"たちのせいで!
「ラルフ君……。今日は朝六時に起きて、夜は十一時に寝たんだね……」
成績優秀で美人で性格も優しい……。けど、ラルフの重度のストーカーである"エスティ・アインレスト"。
「ラルフ! し、仕方ないから、アンタにアタシを養う権利をあげるわ……!」
年頃の女の子らしく、素直になれない可愛い系の女子……。だけど、ラルフのヒモである"ラレイン・ガーネット"。
こんなのは、まだ氷山の一角……。どうして、僕の周りには、こんなにも残念な美少女が多いんだ……!?
果たして、ラルフは偉大な魔法使いになれる日が来るのか……?
続きは、本編で――。
©2024 謎の赤毛折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-11 13:35:36
2631文字
会話率:43%
高校二年生の時、一人の少女に恋をした。その子は特別容姿が優れているわけでもなく、頭がいいわけでもない。でも好きになってしまった。これは普通の公立高校の中で起こる普通の恋愛である。
最終更新:2024-10-08 23:04:14
271文字
会話率:0%
魔王討伐を条件に学校一の美女と結婚する約束をしたのに、先に倒されてしまった。
それでも好きだから結婚の約束したと思い急いで帰るも……
魔王を倒した勇者はイケメンで国1番と言われている王女と婚約した!?
本来自分が手に入れるはずだった栄
誉を奪われてしまい、何もやる気がおきずしかたないので爵位をもらって悠々自適な生活をおくろうと実家に戻るも、何故かハプニングだけの生活をおくる!
アルファポリス・カクヨムにも掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 22:14:54
9924文字
会話率:12%
彩奏高校(さいせいこうこう)2年 彩葉 楓
ミトコンドリアやらクエン酸回路やらに覚えることにうんざりなとある高校生の話
膨大な暗記量に困って、それでも好きでいる、助けて貰って、研究をして、そして夢を目指す
在り来りなようで在り来りじゃない、
のんびりのんびり寄り道していく、そんなほのかに甘いストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 00:21:31
2471文字
会話率:52%
千文字以内の掌編小説を収めた作品集です。主に即興で書いたものを投稿していく方針です。
それぞれの作品には連関がないため、どこからでも好きな作品を読んで頂くことができます。
最終更新:2024-08-25 19:28:03
27751文字
会話率:22%
多彩な小説を収めた作品集です。掌編から短編程度のものばかりでなおかつ相互に連関がないため、どこからでも好きな作品をお読み頂けます。あなたの胸に響く作品をどうぞ見つけて下さい。
最終更新:2022-05-27 22:14:34
84903文字
会話率:39%
好きなことを好きなようにした末に事故死した老魔法研究者。
なんやかんやあって転生した彼は、生まれ変わった先でも好き勝手なことをし始める。
最終更新:2024-08-21 06:42:01
179975文字
会話率:28%
Vtuberだって中の人は人間、頭の狂ってるやつからラリってる奴まで色々いるが、みんな配信してるよね。
そんな中、思うんだ。『好き勝手やればよくね?』と、そんな思いから主人公は今日もやりたい放題していく予定…
最終更新:2024-08-21 06:00:00
35423文字
会話率:61%
僕は、昔からかっこいいのが好きだった。その中でも好きなのは、頭に根付いている、誰か分からない白い女性。
最高にかっこいい彼女のようになる為、「天才」として生きる為、僕は誰にもバレないように狂気的なトレーニングを続けていく。
これはそん
な僕、ミスカティアの天才的学園青春物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-18 17:00:00
10438文字
会話率:49%
サッカー部のエースで人気者の先輩が、死んだ女の子のことが今でも好きで、付き合いたい、告白したいって思ってるらしい
最終更新:2024-08-16 14:15:46
2372文字
会話率:44%
【あらすじ】
高台で花火を前に愛を誓ったカップルは、永遠に結ばれる。
そんな伝説を持つ神社の一人娘である笹川朱莉(あかり)は、夏祭りの準備中、幼い頃に結婚の約束をした少年のことを思い出す。
彼が海外へ引っ越してから約二十年が経過し、現在の
朱莉は婿養子を取って家業を継ぐことが期待される立場になっていた。
そんな朱莉の前に、悩みを持った若者が次々と現れる。
紫水(しすい)学園高等部に通う桃花は、幼馴染の拓斗が徐々に自分から離れていくことを恐れていた。
高校生でありつつ新人小説家の顔をあわせ持つ拓斗は、執筆が思う様にいかないことで一人悩んでいた。
桃花の妹の凛子は、早く大人になりたくて焦っていた。
凛子の新恋人である夏樹は、初めての彼女とどう接してよいのかわからずにいた。
そんな少年少女たちに対して朱莉はいつも優しく微笑みかけ、時には互いの仲をとりもち、彼らに道を示す。
年が明け、再び夏の日差しが厳しくなり始めたころ、若者たちの恋の行く末を見守った朱莉のもとに一人の牧師が訪れた。
二十年前の面影を残すエリックとの再会に、懐かしさがこみ上げる。
実は少し前に紫水町に戻っていたエリックも、朱莉と同じく若者たちの相談に乗る立場になっていた。
朱莉のことが今でも好きだというエリックは、教会で出会ったオリビアや大志の後押しもあり、覚悟を決めて朱莉に会いに来たのだと告げた。
【既に結末まで書き終わっています】
全部で約100,000字です。
プロローグ(1話)、幼馴染に恋する桃花を主人公とした1章(11話)、桃花の宿敵・オリビアを主人公とした2章(9話)、姉想いの妹・凛子を主人公とした3章(8話)、そして、物語の語り手である朱莉を主人公とした4章(10話)、エピローグ(1話)の、計40話構成です。
念のため最終確認を行い、終わった話から速やかに投稿して参りますので、ブックマークをして一気に読んでいただけると嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-15 22:31:31
100531文字
会話率:48%
蒲生咲希(がもうさき)は自分の死に繋がる行動が赤い線【デッドライン】という形で見えていた
咲希はある日【デッドライン】を恐れるがあまり助けを求める親友を見殺しにしてしまう
臆病者な自分がどうして許せなかった咲希は代償行動として見ず知らずの女
子高生を助けてトラックに轢かれてしまう
即死したと思った彼女の目の前に広がっていたのは深い森だった
助けを求める声が聞こえてとっさに駆け寄ると血まみれの少女と彼女を襲った魔物がいた
少女は息を引き取ると同時に消滅し魔物は咲希に襲いかかる
2度目の死を経験しそうになった時、咲希は黒騎士リシェスに助けられた
死んで消えた少女と勘違いされて砦まで連れてこられた咲希は自らの外見が消えた少女――公爵令嬢ラパン・ヴィラールそっくりだという事実に気づく
リシェスから話を聞くと父親が悪政を働いたために自らの領地を追われこのような魔物だらけの森に立て籠ることになったとのこと
過去を捨てて悪役令嬢ラパンとして生きていくことになった咲希だったが偽物とわかっていても真摯に守ってくれるリシェスに次第に惹かれていく
巷では死に戻りが流行りだそうだが自分はまっぴらごめん!
死ぬなんて1度体験すればもう十分! ぜったいぜったいもう2度と死んでやるものか!
惚れた男と添い遂げるまで必ず生き延びてやるんだから!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-14 20:35:57
102871文字
会話率:44%
学園の卒業パーティー
「貴様との婚約を破棄する!!」
突き付けられた現実に、やっぱりねー、と思う主人公
だってここは転生前のゲームの世界なのだから…。悪役令嬢な自分でも好きに生きたいじゃない!
だから逃げます!王子?追っかけてこ
ないでください??
私はのんびりスローライフ物語がしたいんです!!
よくある悪役令嬢転生です。
久しぶりの投稿なのでリハビリがてら書いていきます。ご都合主義です。難しい話は出てこないつもりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 07:00:00
64273文字
会話率:56%
男と女の世界で、、騙して生きて来たと男の馬鹿さ加減だ。
夫婦でも好き勝手な生き方をして来た男が妻や子供たちに心労や犠牲を掛けた償い人生の半生を描いた回顧録。
人生の峠を越えてしまった男には償いきれないが、済まないという気持ちがあった、最終的
には迷惑を掛けぱっなしの人生だった。
一人の女は騙されながら、覚えた人世教訓で最後は騙されなかった。
そして、男を騙して、騙しぬいて、夜の世界で生き残った。
女の強さを知った男だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-25 16:08:21
35931文字
会話率:4%
私、百瀬柚衣は片想い中。でも好きな人にこの思いを伝えられないの。そんな私に友達が精一杯の手助けをしてくれる。ラブレター書かされたり体当たりさせられたり。これじゃ返って嫌われちゃうよー! ドタバタ片思いのラブコメを読んでください。
最終更新:2024-07-24 22:55:06
60223文字
会話率:65%
【あらすじ】
風薫る新緑の季節。花音は爽夏殿へ呼ばれる。
爽夏殿夏妃付き女官長・尚玲が花音の噂を聞き、「七夕までに夏妃に教養を付けさせたい」と本の選定を依頼してきたのだ。
夏妃には奇妙な噂も多く、思ってもみなかった大役に尻込みする花音。
しかし伯言が「尚玲ちゃんからの依頼を成功させたら、夏妃がもてあましているお宝本の山からどれでも好きな本を持っていっていい約束を取り付けてあげる♡」とご褒美をチラつかせたことで、結局は引き受けることに。
しかし、何やら隠し事をしている様子の尚玲と爽夏殿の様子に、花音は早くも「面倒事」のにおいを感じ、いつも通り伯言に転がされた感が否めない。
陽玉に愚痴るが、「七夕は四季殿にとっても下々にとっても一大行事よ!」と後宮における七夕の詳細を聞き、夏妃の選書係にも七夕にも興味がわいてきた。
七夕の宴を前に準備に余念がない四季殿の様子を見て、「貴妃は皇太子の御子を御生みになる存在」で、藍悠皇子やコウの「お嫁さん」になるのだということを改めて認識してしまい、花音の心はざわつく。
一方、花音は偶然に遣いに行った皇城で、故郷の幼馴染・林簾と再会していた。
禁軍十五衛に採用され、すっかり男らしくなった林簾と一緒にいるところを双子の皇子、藍悠・紅壮に見られて質問攻めにあい、紅壮とは喧嘩になってしまう。
また、皇城では花音を逆恨みする礼部次官・範麗耀に因縁をつけられ、爽夏殿へ通う花音に陰湿な嫌がらせが始まる。
さらに誤解とすれ違いでコウとは険悪になり、落ち込む花音。
果たして夏妃への本の選定ができるのか…?
華月堂の司書女官、白花音の本を巡る奮闘記、波乱含みの第二弾。
※ 拙作は『華月堂の司書女官』(角川ビーンズ文庫様より好評発売中!)の続編となっております。
そちらを読まなくても楽しんでいただける内容となっておりますが、もし、「前の話も気になる!」と思ってくださったら、カクヨム様で書籍化前のWEB版を掲載しておりますので、よろしければお立ち寄りください!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 12:00:40
135810文字
会話率:45%