ミレニアムが過ぎてもまだ「昭和は」といえた景色が垣間見えた時分。東京横浜で感じた女子高生が他人との関わりで見せたピュアな一瞬を切り取り、セピア色した写真を眺めるようにスケッチしました。
最終更新:2020-05-02 09:17:38
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会話率:25%
俺は五歳になった息子、豊と身重の妻、夕子と共に、夜の湖に出かける。月食を自家用のモーターボートに乗り湖面から見るためだ。
社長令嬢の夕子、ひょうきんでおばあちゃんっこの豊――本物のメロンの存在すら大人になるまで知らず、就職活動にも失敗した
俺がこんな生活ができるのも、二人のおかげに他ならない。この幸せを守るために、多少の苦労もしてきたように思う。
いや、これからを考えれば、過去に俺の払った犠牲など、巣から落ちた卵ほどの重さもないのだ……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-08-07 17:00:00
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会話率:18%