「前世は徳の高いうじ虫。人間になったけど、一回目なので勝手がわからない」と言い張る偏屈青年×「王子の身代わり」として攫われ、男装して生活するように言われた孤児の少女。
* * *
「タキ先生はどうして自分が『人間一回目』だと気付い
たんですか?」
「子どもらしくないと、ことあるごとに言われていたせいかもしれない。実際に、学校に行っても自分は浮いている、なじめないという気持ちがとても強かった。どこにいても誰とも会話がかみ合わない感じがあった。それでかな。『なんで周りはこんなにうまく子どもが出来ているんだ? スタート地点は同じだったはずなのに、どうして俺はこんなに子どもとして出来損ないなんだ?』と。それで、おそらく周りの奴らは子どもが初めてじゃないんだろうなと。それこそ二、三回目だからうまく出来るに違いないと考えた。だけど俺は一回目なんだろうな。だから勝手がわからない。当たり前のことができない。今も……その延長だ」
――1年間、王子の身代わりをつとめてほしい。
女官見習いとして王宮勤務をはじめたばかりのサトリは、ある晩、国王の密命を帯びた騎士シュリにさらわれて、雪深い田舎町のとある館へと連れ込まれてしまう。
そこで待っていたのは、どう見ても美少女の王子アキノと、眠そうな青年のタキ先生。
女装をやめない為に王宮にいられなくなったアキノだが、隠遁先でも女装をしているとの噂を避けるために「王子役」の身代わりを探しており、アキノに顔立ちが似ているサトリが選ばれたという。
男装をした上で、王子の身代わりとして、王子らしく行動することを求められたサトリ。変わり者の同居人や王子に愛を注ぎまくる青年に支えられながら、やがて向き合うある「秘密」の話。
※以前投稿した作品を全面改稿したものです。約10万字。完結保証。
【他サイトにも公開あり】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-26 18:05:25
105257文字
会話率:35%
トラックに潰されて転生することになった俺は、チート能力が欲しいと神様にお願いした。
でも実際は、うじ虫に転生するわ能力はザコいわ、いいことなんて全然ありません。
↑こんな感じのコメディ小説です。
最終更新:2020-01-17 20:00:00
5115文字
会話率:24%
高校一年生の満君は、不細工でチビでネクラで生理的に気持ちの悪い男の子。うじ虫と罵られながら、幼馴染の誠司、麻耶、さくらちゃんと同じ高校に通っています。うじ虫の満君は、誠司のサンドバックと麻耶のお財布をこなしながら、さくらちゃんに片思いをして
います。悲惨な毎日を送る満君を見て、さくらちゃんはふと思いつきます。
「全部あべこべだったら、満君は無敵なわけだ」
―――男女美醜あべこべの世界で、うじ虫だった満君は突然美少女のように扱われ、イケメン&美少女の誠司と麻耶はゴリラ扱い。調子に乗ったり、騙したり、陥れたりしながら、あべこべ世界で幸せになるため、脱出するため、それぞれがんばる独白コメディ&わりかしブラック。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-04 11:27:18
36464文字
会話率:26%