幼い頃に「父親」と信じていた男の暴力を受け、主人公の女性は深いトラウマに苦しみながら大人になった。フラッシュバックや強烈な不安発作、眠りを蝕む悪夢――日常は常にその恐怖に支配されている。他者を信じられず、孤独な生活を送るなかで、彼女は意を決
してカウンセリングや治療に向き合い始める。過去の自分を救えなかった悔しさと対峙しながらも、少しずつ希望の光を見出す日々。かつて無邪気だった少女の笑顔は戻らないかもしれない。それでも、壊れてしまった世界の中で再び歩みを進めるため、彼女は傷ついた心を抱きしめ直し、今を生き抜く決意を固めていく折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-18 19:40:28
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#ラブストーリー #パニック障害 #不安障害 #PTSD #TTP #血栓性血小板減少性紫斑病 #アラフォー女子
戦争孤児の聖海常慈(せかい じょうじ)が50年前に創立した聖海学園は、今や、この国の私立学校の最高峰と言われるようにな
っていた。
聖海学園は、幼稚園から大学まですべての校種を有しており、特に、教育者の育成に力を入れている。学園独自の教員養成カリキュラムで鍛え抜かれた人材は、どの業種でも一目置かれるほど。この国を牽引する者たちの中にも、聖海学園出身者は多い。彼らの中には、児童養護施設で育ったと公表している者もいる。
さらに、聖海学園は日本国籍があれば誰にでも入学資格があり、学力や家庭環境や身体的特徴では判断されないため、入試には全国各地から願書が送られてくる。その選考基準は非公表である。
中でも、常慈の審美眼に叶った者達は、確実にその素質を開花させ、素晴らしい活躍を見せていた。神通力のような常慈の才能の秘密を、誰もが知りたがっている。
そんな常慈に幼い頃に引き取られ、養子となったねこ愛(ねこあ)は、この学園の後継者として立派に成長したが、教員1年目に誘拐されてしまった。必死の捜索の末、12時間後に救出されたが、ねこ愛の心身には深い傷が残ってしまう。
ねこ愛は第一線を退き、常慈のサポートと後進の育成に力を注ぐことに。
それから約20年後、80歳を越えた常慈は、学園の中に罪と罪人が息を潜めてることを知る。
常慈は秘密裏に学園の大改革を始める。果たして学園の膿を出し切ることができるのか。この国の教育現場に潜む闇とは?苦しむねこ愛を救う愛とは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-30 19:12:14
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会話率:33%