二次元世界に棲むサーフたち。彼らは平面を走り続け、ある時は他のサーフと戦い、ある時は彼らの死骸(破片)を取り込むことで自らの体の面積を大きくしていく。相手の体を取り巻き輪郭線を完全に囲ったとき相手を完全に自分の中に取り込むことができる。そ
して、彼の持っていた記憶、知識までも吸収できる。彼らが戦い、体を大きくしていくのには訳がある。サーフにも性があり、多くのサーノ(男性)がごく稀にしか出会うことがないサーナ(女性)を求め、『融合』を目指している。ただ、誰もその『融合』のことを知らない。
カイもそのサーノの一人。平面を走っているときにテラ、ムキと出会う。彼らは三人で合体することで共同体を作り、敵の体を取り込む効果以上に情報が共有できること、敵や障害物(固定面)を見つける能力が増してスピードアップできることなどを知る。
そして、多くの破片を吸収し、色々な敵サーノと出会い、固定面の存在理由を知ることになる。
次第に彼らに合流するサーノも増え、「共同体」は多くの単体が境界を接する「集合体」へと変貌していく。
そして、ある理由で離ればなれになっていたムキと再会し、彼が合流したとき、集合体に異変が生じる。集合体の中心に潜り込んでしまったムキにカイもテラも多くの仲間たちも吸い込まれていく。そこはかられが知覚することができない3次元の世界だった。
ムキこそがみんなが求めていたサーナだったのだ。彼らの意識は融合し、そして融合体は次第に回転し、サーフとしての最小単位である限界面積の大きさで次々と平面に放出されていく。これこそが新たなサーフの誕生であった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-20 10:00:00
36592文字
会話率:67%
当該次元空間のあまねく素粒子とマナが、人知れず奇跡的な条件を整えた『運命の時』。寸分違わずそのタイミングで、受精を果たした五人の胎児と、存在が確定した五つの生命体。
彼らはこの世に産まれた瞬間から、互いに互いを知覚していた。
認識し合うはず
のなかった二つの『世界』が交わる時、全ての物理法則が色/音/香/味/質を変える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-04 09:44:35
2511文字
会話率:18%
2160年12月16日。コンシューマ初の知覚投影型VR/AR統合機であるパラビジュアライザー、そのローンチタイトルの一つであった“ブロークン・プロミス”のプレイヤー達は、原意識演算装置アガスティアと言う名の不可解なシステムにより人格を複製
され、無限とも言える茫漠な規模にまで拡大した仮想空間内に取り込まれた。
過去においてブロークン・プロミスを僅かにでもプレイした経験の有る人間は全て取り込まれたものと推測され、その人数は国内のみで有りながら100万にも達するものである。
これだけの数の人間に対し、大掛かりかつ一方的な尊厳の略取とも言える行為を実行した首謀者の目的は、『人の可能性の追求』と言う大仰で曖昧なもので、只々ひたすらにプレイヤー達を困惑させた。
ゲームの中に取り込まれ、現実へと帰れなくなったプレイヤー達は困惑しながらも、状況の打破を試みる者、あまりの不可解さに諦観する者、危機感もなく状況を楽観視しする者、急激な環境の変化に適応できずに心の均衡を崩す者等と、その反応は様々だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-21 19:00:00
215483文字
会話率:52%
理とは常に世界に存在するものである。
しかし、有るからといってその全てが知覚または理解されているわけではない。
世にはまだ誰も知らない理が溢れている。
かのアイザック・ニュートンが万有引力の法則を発見したようにそれは些細なことで人目に触れる
。
善人悪人の区別なく平等に。
ゆえにそれは人に災厄をもたらす。
これは理を理解した《理解者》を再び人に貶める者たちの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-15 10:55:00
2805文字
会話率:59%
その子供に名前はない。
だけど彼は風の中から、水の音から、様々なモノから情報を拾い集めることが出来た。
見たことのない親の顔さえも。
自分が何故、壁の中に閉じ込められているのかという理由も。
そんな彼もやがて……感情の小さな芽生えと共に、
壁の外へ出る。
会ったこともない者のため、会ったこともない相手への復讐の為に。
(※これは『没落メルトダウン』の主人公の、ご先祖様の始まり。エルレイク家の祖となった初代様の殺伐とした幼少期になります。説明不足・意味不明な部分が多いと思いますが、初代様が謎人物なのでそういう仕様です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-06 22:54:04
4139文字
会話率:0%
鷲谷武雄はうだつの上がらないニートのダメ人間であったが、交通事故死を契機に異世界で転生してしまう。そこは、魔物の跋扈する、剣と魔法ファンタジー世界ナイドラメア。邪悪な帝国が希少種を奴隷ハーレム化して搾取し、更に地底には財宝と、それを守護する
怪物の待ち受けるダンジョンが広がるという苛烈な世界であった。そして、転生した武雄はチートな戦闘能力と知覚力を使えるように進化していた。一体、何が起こっているのだ? 混乱する武雄の前に現れる、箱型美少女ヒロイン、クラフト・キューブ。彼女から、武雄は伝説の聖剣グランフォゾムを託される。どうやら、異世界に転生した勇者になることを期待されているようだが、果たして、そう上手くいくのだろうか。息つく暇も無く、ゴブリンの集団が武雄を襲う。何はともあれ、生き延びるための闘争を開始する他なさそうだ。▼週二回以上更新できるよう頑張ります!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-20 11:09:46
50759文字
会話率:23%
中期旧石器時代、アフリカの奥地に突然変異種の双子の女子が誕生した、彼女らは成長につれその超能力は部族の土俗的なシャーマンらを怖れさせ為に故郷から追放された。
彼女らは逃げる様に北を目指した、途中クロマニヨン人らと交配し移動部族を成して60年
が過ぎようとしたとき、アラビア半島を目前に年老いた二人の母は相次いでこの世を去った。
そんな或る日、子供と孫等48人はクロマニヨン人の父を残しその姿を忽然と消したのだ。
だが子供と孫等は姿を消したのではなかった、アリの脳ではヒトは知覚出来ないと同様、現生人類の脳レベルでは彼らを知覚することも叶わないほど彼らは超人類に変貌していたのだ。
それから14万3千年…再び彼らの末裔は逃げ水の裏に朧にもその陰を垣間見せたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-14 12:08:55
155102文字
会話率:19%
【冬の童話祭2015参加作品】
「蕪」はなぜ「蕪」なのか――。
宗教家に聞けば「神が決めたもうた」と答えるだろうか。
哲学者に聞けば「それが蕪であると証明できる術は無い。それを知覚する私のみが存在する」とでも答えるのだろうか。
なんて難
しいことを考える必要はない作品です。
正しく「やまなし」「おちなし」「いみなし」の『やおい』でございます。
コメディ風味童話もどき。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-09 20:45:02
9487文字
会話率:51%
信子には二人の子がいる。主人は訳があって一緒にいない。祖母もいるが、これも訳アリで同一家計とはしていなかった。ひっそりと淡々と暮らしていければそれでいい。そんなふうに思っていたのに。ある日、子供たちが視線を感じるのだと言いだした。信子には感
じられない違和感をきっかけに、刑事までが訪問してくる羽目になり……。
家族とは家庭とは。認識の違いは、どうやって知覚すればいいのか。
小説になろうの企画、『夏のホラー2014』への参加作品です。怖いかな?
※R15か、判断できませんでした。申し訳ないです、誤字脱字、レーティング違うぜ、などのご指摘は拍手コメントからお願いいたします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-04 07:00:00
15827文字
会話率:47%
俺、草刈睦月は、自分が危機で死ぬ確率を予見する能力を持っている。
その確率は、数値として脳裏に浮かび上がり、知覚することができるのだ。
この能力を俺は【デスフラッグ】と呼んでいる。
能力のことは誰にも話していないし、教えてもいない。
最終更新:2014-07-17 08:00:51
68640文字
会話率:39%
あなたは十字架を背負っていますか?
あなたの知覚に十字架を背負っている人はいますか?
最終更新:2014-03-28 16:53:40
1547文字
会話率:2%
目が覚めると、白い部屋のベッドに寝ていた男。
出口も入り口もない、机と椅子とノートと鉛筆だけ。
記憶を頼りに現状を理解しようとするが、なぜここにいるのかが理解できない。考えてみようと思うが、手がかりが少なすぎて思うように進まない。
今はとに
かく、何かあるまで待つよりほか、できることがない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-14 00:37:02
10488文字
会話率:21%
僕はその日出遭ってしまったんだ。決して見てはいけない、知覚を自覚してはいけないものに。
それから僕の日常は次第に現実味を帯びないリアルへと染まっていったんだ。
最終更新:2013-08-14 12:49:12
5398文字
会話率:41%
悪魔、心霊、超常現象。それらは確かに存在する。ただ、常人には知覚できないだけで。
近年の環境の激変は人間世界と超常の者たちの世界を非常に密接なものにしてしまった。バランスは崩れ、悪魔たちは舌なめずりをする。そんな胎動する闇の生物たちを狩る者
たちがいた・・・・・・。現代日本を舞台に織りなす、似非オカルトホラーアドベンチャー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-06-17 14:01:52
52696文字
会話率:40%
幽霊なんて浮ついた存在を、科学が一つのターニングポイントを迎えようとしている今のご時世になってもなお信じ込んでいる人というのは、僕が思うによほど入れ込んだ宗教家か、都市伝説を文字通り食い物としている哀れな自称霊媒師くらいだ。僕のお祖母ちゃん
なんかは霊感が頗る強く、よく僕に「幽霊ってのはね、生きてる人間とそっくり同じで、近くにいても違和感なくその辺にいるのさ」などと吹聴していたものだが、残念ながら僕はこの目でその存在を知覚できたためしがなかった。あるいは祖母の言は、「近く」と「知覚」を掛け合わせた、かなり高度なダジャレだったのかもしれないと、安らかな眠りに就いてしまい確認もできない今ではそう思うまでになった。
誰だってそうだろう。いくら教科書のしかつめらしい文面を読もうが、人は自分で経験したことでないと真に学びの意味を考えたりしない。幽霊の問題もそれと同じで、どころかそれが非常にあやふやな定義の中を地に足つけた根幹も持たずに徘徊している分、いたく抽象的で、非現実的認識を抱かざるをえない。だから僕は、お祖母ちゃんが終生孫に語り聞かせた睦言を頭から疑って聞き流すのに申し訳なさを感じていなかった。それがいけなかったのだろうか。
けれど仕方がないじゃないか。無理もない話だ。誰だってまさか、自分がこういう体験をするだなんて、思いにもよらなかっただろう。まさか……
――自分が幽霊となって、見慣れた街を徘徊するようになるだなんて……。
(※このシノブシスは、本文中の一文です。ここに書かれている「僕」とは作者、野口読多を指すものでなく、登場人物の一人であります。また、本作はJUGEMブログにても掲載していきます)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-09-18 15:17:02
5388文字
会話率:36%
ダクラの見舞いに来たアラシュはミュールドの勧めでトースにて神話学者ハイルドの家に赴く。しかしそれはミュールドの罠だった。
最終更新:2012-09-02 20:37:49
23698文字
会話率:21%
超感覚的知覚(EPS)・・・テレパシーや念力などを指す言葉。
普通に高校生活を送っていた少年は放課後、教室に残って反省文や課題をやっていた。そんなときに近くの山から眩しい光を輝いているのを見つける。少年は好奇心に負け、夜の山へと光を目指し
て足を踏み入れる。そこで見つけたものは見たこともないネックレスだった。その日を境に少年の平凡な日常は壊れていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-05-28 07:22:15
19346文字
会話率:14%
古来より伝承されてきた人ならざる存在。人々はそれらの存在を神、悪魔、妖怪、聖霊など様々な表現を用いて呼称し、畏怖と畏敬の念を込めて伝承してきた。日本でも九十九神、八百万の神として各地で様々な神が祀られている。ところが人類の科学の躍進による自
然現象の解明や資本主義社会による物質信仰への切り替わりにより、これら民間信仰は息を潜めていくしかなかった。そして、この国に居たであろう神々の存在はいつしか息を潜め、徐々に人々の心からも薄れ消えていった。しかし、それらの存在は人々の知覚できぬ領域に一所に集まり、そこに存在していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-14 14:17:27
13174文字
会話率:15%
十年前、少女はある男に望みを叶えてもらったがその所為で自分の感覚を抑えなければならなくなってしまった。知覚削除(フィーリングデリート)それが少女が背負う事になった病気だ。それが自分の所為でなった事だと悔いた青年は少女を救うと誓い、そして少
女を治すためにある男を捜し、少女を守る事に生涯を費やした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-03-31 07:00:00
14829文字
会話率:30%
共感覚――――ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象をいう。 (Wikipediaより)
最終更新:2011-05-05 03:52:50
2167文字
会話率:33%