かつて、世界は「魔族」と「光のヴァンパイア」の二つに分かたれていた。
敵同士として生まれた少年たち――
不器用で義理堅い魔族の青年・カイと、
王族の血を継ぐけれど家族に裏切られた光のヴァンパイア・エメリク。
命を賭けた逃避行、背中を預けた
共闘、そして、
首筋に刻まれた「信頼」という名の痛み。
これは、血を超えて、心をつないだ二人の少年が、
古い世界を終わらせ、新たな未来を創るまでの物語。
共存なんて、きれいごとだと思っていた。
でも、それでも――君となら、できるって思ったんだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 21:22:16
11457文字
会話率:35%
俺は死ぬ。色々な死に方を知っているけれど、この死に方をするのは俺だけだろう。
穴に落ちるというより、吸い込まれる感じ。最初に頭が引き伸ばされて首が糸のように細く伸びた。下を見ると、膝から下はまだ原型が残っているよう。
不思議と
痛みはない。痺れた腕をつねっているような感覚。
視界は点滅する光だけ。光の三原色がコマ送りのように切り替わって、もうすぐ頭がおかしくなりそうだ。
しばらくすると視界が暗くなり、俺は意識を失った。
原因不明の大災害。渋谷に突如現れたブラックホールは俺ひとりだけを飲み込んで、一瞬で消滅した。
そして俺は……洞窟になった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 19:51:27
13330文字
会話率:12%
この町には、「魔法少女」がいる。
突如として現れ、人々の日常を脅かす“魔物”。魔法少女たちはその脅威に立ち向かい、人々に希望を与える存在として語られてきた。鮮やかな衣装に身を包み、光の中で戦うその姿は、いつしか憧れの象徴となった。
だ
が、七海雫九(ななみ・しずく)には、そんな華やかな彼女たちは縁遠い存在だった。
目立つことが苦手で、学校では一部の生徒たちから理不尽ないじめを受け、人目を避けながら毎日を過ごす日々。そんな彼女の静かな日常は、ある日、ふわふわと浮かぶ不思議な生き物──ベポリスとの出会いによって一変する。
「キミは、魔法少女になる気はないベポか?」
戸惑いながらも彼を助けた七海は、その優しさと勇気を見出され、魔法少女に選ばれる。だが、初めての戦いは甘いものではなかった。圧倒的な恐怖、命の危機、そして“誰かを守る”という責任の重さ。七海は痛みを知りながら、魔法少女としての一歩を踏み出していく。
傷つき、倒れ、それでも立ち上がる中で、彼女は二人の仲間と出会う。熱血漢のブレイズ(本名:二子澤五火)と、冷静沈着なアイギス(六城八夜)。共に戦い、支え合いながら、彼女たちは少しずつ絆を育んでいく。
しかし、事態は静かに、確実に悪化していた。
魔物の出現は増え、より強力な存在が現れ始める。そしてついに、魔物たちを操る“魔人”の存在が明らかになる。彼らは魔法少女たちに対し、謎めいた「宣戦布告」を突きつける。絶え間ない戦いと、その裏に潜む大きな意図。七海の中には、次第に疑問と不安が募っていく。
そんな中、戦いのさなかで深手を負った仲間を守るため、七海は再び立ち上がる。限界を越えたその先で、彼女が願ったのはただひとつ──「影のように、誰かを支える力になりたい」。
その想いは、七海に新たな力を与える。影をまとい、敵の目を欺き、仲間を支える魔法。名もなき魔法少女、七海雫九──ゴシックは、自分なりの「強さ」を手に入れた。
――これは、誰かの背にそっと寄り添いながらも、確かな意志を灯して歩む少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 19:30:00
111204文字
会話率:50%
きっと生まれた時から、終わりが決まっていた。
だから、夢を見ることも、未来を描くこともやめた。
けれど――
ある日、私の静かな世界に、三人の“他人”が現れた。
罪を抱えて笑う少女。
孤独に沈む瞳の少女。
暗闇を怖がる少年。
彼らもまた、
恐怖と共に生きていた。
誰にも言えない痛みを胸に、今日という日を選び続けていた。
何気ない言葉。
交わされる視線。
触れられなかったはずの心。
これは、いつか終わってしまう「今」を、生きようとした私たちの物語。
――もし、君に明日があるなら。
その明日が、ほんの少しでも優しいものでありますように。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-18 00:24:31
12001文字
会話率:35%
あらすじ
『シルバはまだ逃げている』
---
世界には、死ねない少年がいる。
名前はシルバ。
見た目は十二歳、だが実際には何十年、あるいはそれ以上生きている。
家族を亡くし、すべての人間関係が時の流れに沈んでいくなかで
、彼だけが取り残された。
死なないというのは、祝福ではなかった。
痛みも感じ、傷も負う。飢えもする。だが、死ねない。
ただひとつ違うのは──終わりが、来ないということ。
いつからか、人は彼を「特異体」と呼び、研究対象とみなすようになった。
死なない細胞。時間に縛られない命。
その存在を巡って、ひとつの組織が暗躍するようになった。
《永劫(えいごう)》──それが組織の名前だった。
医療と再生の名のもとに、不老不死の秘密を暴き、兵器に変えようとする者たち。
追われる日々のなか、シルバはとある都市のスラムに姿を隠す。
だが、そこで出会ったのはもうひとりの逃亡者。
彼女の名前はミア。見た目は十四歳。不老ではあるが、不死ではない少女。
彼女の腕には、焼き潰された実験番号の痕が残っていた。
「あなた、死なないんでしょ?」
「……それが、どうした」
ふたりの出会いは偶然か、それとも必然か。
この世界に生まれてきた理由と、命の意味を知るために、シルバは再び走り出す。
自分の“終わり”を探しながら。
──これは、不老不死の少年と、時間を持たない少女が紡ぐ、
終わることのない命の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 23:30:00
10752文字
会話率:33%
前世でいうところの応仁の乱の様な王の後継者争いが王都で激化、長幼の序を重んじて兄を即位させようとする一派と武勇に優れた弟を国王に据えようとする動きが原因で国家を二分する程の戦闘が国の中央で王都を擁する王直轄領にて発生
三年に及ぶ大戦の結果
両者は痛み分けに終わり若干劣勢になり始めていた兄側が王権を弟に譲る形で一旦の平静を取り戻したかに見えた。しかし、各領地にて大戦で疲弊した領主に対する離反が多発、停戦の翌月には晒し首の憂き目にあった領主も数知れず多くの領地が立ち上がった土豪やその地に地盤を持つ有力者らによって細分化されていた。就任したばかりの弟では各地を掌握することは叶わず、まだ力を持つ兄の勢力にも警戒せねばならないため、下剋上の機運は中央から各地へと伝播していった
そんな世界の成り上がり者の父の元に生まれたルイは下剋上を成し貴族になる為に数多の戦場を駆け抜ける。
これは王国を揺るがす大動乱の渦中に生まれた1人の男の立身譚折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 09:42:12
2463文字
会話率:16%
神は、人間に色のついた動物を授けた。
力ある者には、赤い狼を。
知恵ある者には、蒼色の梟を。
貪欲な者には、黄色の猫を。
自然を愛す者には、緑色の鹿を。
才能ある者には、白色の龍を。
突出した個人の存在は、世界に繁栄をもたらした。
赤
い狼は、痛みを生み。
蒼色の梟は、文明を動かし。
黄色の猫は、富を作り。
緑色の鹿は、広大な自然を生い茂らせ。
才能ある龍は、全てを管理した。
しかし、それも永遠ではない。
色達は、混ざり合うことなどできない。
色を崇める者達の戦争は、熾烈を極めた。
けれど、色達は言う。
「これは全て、赤の狼の所業」と。
やがて、赤は死に絶え。世に傷跡だけを残した。
それから数百、数千という長い年月は、この出来事を伝説に残した。
神は笑った。
本を開く、ペンを手に取る。
さぁ、ここから先を記録しよう。
二匹の狼を見て、この世界の行く末を見届けよう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 02:41:54
45788文字
会話率:60%
私はフェブリール男爵家の次女として生まれた。
名は──もうなんだったか、忘れてしまったけれど。
皆、私を“出涸らし”と呼ぶ──。
姉のローゼリアが聖女として認定されてから、いつしか名前すら呼ばれることなく、家事を一手に引き受けてきた彼
女は、お風呂場の掃除中に滑って頭を打ち、前世を思い出した。
「生まれてきて……ごめんなさい……」
涙を流し今世に絶望する彼女は、昔姉に聞いた森に住む怖い魔法使いの話を思い出す。
そして思い至った。
そうだ、来世に期待しよう。──と。
嫌というほど叩かれた。鞭でぶたれた。もう痛いのは嫌だ。
できるだけ痛み無く、楽に、綺麗に来世に行きたい。
彼女は森へと旅立った。噂の悪い魔法使いに、【痛み無く、楽に、綺麗に】来世へ送ってもらうために。
悪い魔法使いと言われる若き公爵オズ・ジュローデルと出会い、彼に【セシリア】という名前をもらい、居場所をもらった彼女は、そこでオズやケットシーの【まる子】、グリフォンの【カンタロウ】と共に、魔法薬茶の薬草を育てながら人々と触れ合い生きていく。
やがて彼女の本当の力が目覚めて──?
出涸らしと呼ばれた死にたがり令嬢と、クールで実はうぶな悪い魔法使いの、ハートフル恋愛ファンタジー。
セシリアの明るい来世は──!?
カクヨムでも連載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 22:55:12
144183文字
会話率:40%
「神を喰った?僕が?いや、マジで記憶ないんですけど!?」
モテる神童ライフから始まる、ちょっと笑えて、けっこうヤバい信仰バトルダークファンタジー!
——これは、優しくて残酷な、忘れられた神の物語。信仰と赦し、孤独と愛が交差する—―
ところで、嘔吐描写って、実はすごく素晴らしい表現だと思いませんか?
自分は、嘔吐描写を書きたいがために小説を書き始めたと言っても過言じゃないんです。嘔吐、つまり“ゲロ”はただの汚いものじゃなくて、そこに人間の感情や物語の核が詰まっている。吐くという行為は、限界まで耐えて、何かを必死にやり遂げた証。心と身体が悲鳴をあげて、そこから逃れようともがく瞬間なんですよ。
嘔吐の瞬間は、単なる生理現象じゃない。そこには苦痛と葛藤が詰まっていて、絶望や解放、怒りや悲しみが一気に噴き出す瞬間でもある。人が何かを失い、または何かを取り戻そうとする、その激烈なドラマが凝縮されている。だから自分は、嘔吐描写を書くことで人間の“弱さ”だけじゃなく、“強さ”も描きたいと思っています。耐えて耐えて、それでも前に進もうとする姿。吐くことでリセットされ、そこからまた新しい物語が動き出す。吐くという行為は、まさに“生きる”ということの象徴だと感じるんです。
だから、小説の中で嘔吐描写を書くことは自分にとって、ただの表現以上のものなんです。それは生き様の断面であり、感情の爆発であり、人生の痛みと希望が交錯する場所。こんなにドラマチックで、リアルで、純粋な芸術がほかにありますか?自分はこの瞬間にこそ、物語の本当の深みがあると思ってやみません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 18:49:55
77849文字
会話率:48%
中学生だった「私」は、学校でのいじめをきっかけに心を閉ざし、やがて夜の街に身を置くようになる。
誰にも頼れず、誰も信じられず、自分を守るために強がって生きてきた日々。
けれどある日、事件を起こし、児童自立支援施設「きぬ川学園」へと送致される
。
そこで出会った仲間や厳しくも温かい日常の中で、「私」は少しずつ変わっていく。
これは、過去の痛みと向き合いながら、
もう一度自分を信じて生きていこうとした、一人の少女の再生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 03:34:14
21298文字
会話率:8%
ダニエルという若い学生は、過去にいじめや孤立を経験し、その痛みによって困難な日々を送っていた。しかし、彼の人生は、魔法やモンスター、戦争状態にある王国が存在する世界へと謎めいた形で転送されたことで一変する。今や神秘的な力によって選ばれた英雄
として、ダニエルは火、風、土、光といった自然の元素を操る能力を持っていることに気づく。
この新しい現実に順応しようとする中で、ダニエルは最も暗い罪を具現化した強力な将軍たちに率いられた悪魔の軍勢との絶望的な戦いに巻き込まれていく。彼は、俊敏な戦士イザベル、王女で優れた弓使いのエリアナ、そして魔法の癒し手ライラといった予期せぬ仲間たちと共に、彼の新しい力を習得しながら、王国を迫りくる滅亡から救うという重い責任を背負う。
壮大な戦い、強烈な魔法、そして戦争の中で芽生える絆が交差する『エレメンタルヒーローの物語』は、ダニエルが外敵だけでなく、自身の過去の亡霊とも向き合いながら成長し、乗り越えていく旅です。その中心にあるのは、「彼は果たして、この新しい世界が必要としている英雄になることができるのか?」という問いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 00:37:07
72427文字
会話率:26%
「この日、ここにおりますレオンハルト・アルヴィスとエリシア・ヴァンデールは夫婦となり──……」気付けば、そこに立っていた。……えっ、どういうこと!? 気が付いたら結婚式の真っ最中だった。しかし、すぐにズキリと頭が痛み、覚えのない記憶が流れて
いった。わたしは社交界で毒婦と呼ばれるエリシア・ヴァンデール伯爵令嬢で、現代人でもあった。……ここは女性向け小説の世界? 「この結婚は政略に過ぎない。他の男と子を生さない限り、好きにすればいい」結婚相手の公爵は冷たいが、とにかく義理の息子に殺されたくない! ……って、え!? 「だぁれ?」「……何故、こんなことになっている?」まさかの幼女になってしまった毒婦と呼ばれる令嬢が幸せを掴むお話。(25P完結、毎日更新します)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 17:03:05
133611文字
会話率:32%
何処かの誰かに伝わることを祈る物語。
キーワード:
最終更新:2025-06-15 15:40:13
1443文字
会話率:10%
「跳び箱なんて一生無理」──そう思っていた春咲菜花は通知表を少しでも上げるために、ずっと避けてきた跳び箱に挑むことを決意する。恐怖心、失敗の連続、痛み、焦りを感じながらも跳び箱に挑戦し続けた。それでも、やめなかった。自分の中に芽生えた「やり
遂げたい」という想いに突き動かされて、挑戦を重ねた。諦めずに向き合い続けた先に私が見つけたものとは──。これは、小さな一歩が大きな成長へとつながる。そんな事が分かった私の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 13:15:41
3233文字
会話率:22%
幼き日に出会い、唯一の光と崇めた「彼女」。その存在は僕の心の神であり、すべての希望だった。しかし、いつしか彼女は冷酷な裏切り者へと変わり、僕の心は深い傷を負う。絶望の淵で、僕は信じることをやめ、神への叛逆を決意する。だが、その行動はまた新た
な痛みを生み、僕は自らの手で希望を葬ることになる。
壊れた世界の中で、僕の最後の懺悔を聞いてくれーー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 12:41:18
5003文字
会話率:6%
記憶を失った少年が、雪の降る公園で一人の少女と出会う。
彼女は友達を失ったばかりで、心に深い傷を抱えている。
少年はその痛みに寄り添おうとし、共に少しの時間を過ごすことで少しずつ心を通わせていく。
しかし、少年は自分の記憶を取り戻し、彼が失
っていた大切なものに気づく。
それと同時に、二人の運命が交錯する瞬間が訪れる。切なくも温かい、雪の中で織りなされる、忘れられた記憶と別れの物語。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-03 17:48:09
2807文字
会話率:37%
歯の痛みだけは、どうしようもないですよね。
身から出た錆とはいえ、私の今回の経験が誰かの役に立ってくれたら幸いです。
最終更新:2025-06-15 00:02:14
2983文字
会話率:0%
かつて時代の寵児となったベンチャー企業の社長・速水は、ライバル企業と中国企業に嵌められて汚染地域を視察、末期ガンに侵されてしまっていた。
余命幾ばくも無い速水を慕うチンピラの弟分・大介は速水の痛み止めにドラッグを与えるが、ドラッグの過剰摂
取により強制的に活力を得た速水は、真実をマスコミに伝え、大介とともにライバル企業に復讐する決意を固める。
だが、復讐を目の前にして、彼等は人間の残酷なルールを目の当たりにするのであった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-07 08:07:03
6312文字
会話率:25%
詩作『沈黙の愛』 愛は言葉になどできない。愛は一人で抱けるものじゃない。愛は相手を"それ―it"とした瞬間、幻となって消える。愛は今ここで"我と汝―Ich und Du"が向き合い、あるいは同じ方を向
き、そこに哀しみを見たときだけ存在する。愛は優しい日差しではなく、凍った氷柱なのだ。そしてそれは目には見えない痛みだ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-14 23:43:34
276文字
会話率:0%
あらすじ(個人的見解を重視)
かゆみや痛みは、単なる不快ではなく、身体が発する“再生のサイン”かもしれない。
本作『かゆみのかたち』は、皮膚の剥離や傷、垢すりの経験を通して、
人間の身体と意識がいかに密接に結びついているかを静かに探る短編
です。
現代医療を否定するものではなく、
日常的な観察から生まれた仮説——「かゆみは治癒の一環ではないか?」という、
あくまで個人的な視点を物語という形で残した覚書です。
「かきむしる」ことすら、自己との対話なのかもしれない——
そうした一瞬の気づきから生まれた、再生の小さな物語です。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-14 22:33:30
907文字
会話率:0%
高校二年の夏、透花(とうか)はひとつの恋に落ちた。それは、一つ上の先輩であり、バンドのボーカルを務める鳴海(なるみ)への恋だった。ライブハウスのステージで輝く彼に、ただの観客である自分は決して届かない。けれど、それでもいい。好きでいるだけで
いい。痛みを抱えても、狂ってしまうほどに恋い焦がれていた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-14 16:25:37
564文字
会話率:43%
15歳の宇佐美真(うさみまこと)は、高校入学の朝に交通事故で命を落としてしまう。気がつくと、幽霊となった自分が自分の事故を見下ろしていた。
心配なのは双子の妹・希(のぞみ)のこと。呆然としたまま涙も見せない希が気になり、真はそばで見守る
。やがて心からの叫びが希に届き、2人の“絆”は再びつながる。
真は孤独な幽霊生活を送るなかで、猫、別の幽霊・朋美、そして妹の恋人・桜井と出会う。だがその桜井にも、真の姿が見えていた──。
これは「生きたかった」少女の魂が、大切な人の“いま”と“これから”を見守りながら、少しずつ自分の“死”を受け入れていく物語。
喪失の痛みを抱えた人へ贈る、静かであたたかな再生のファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 15:45:37
35339文字
会話率:12%