朝陽がみたいと彼女は言った。
夜明け前、青い空気に染まり微睡みの中をたゆたう街を、彼と彼女の二人は歩いていく。
目覚めの予兆を感じ、色づき、熱を帯び、その輪郭を現していく世界の中で、想像の譜面を道標に二人だけの時を刻む。
たとえ世界に見
放され取り残されてしまっても、それでも一緒にいてくれますか?
「一緒にいたい」ただそれだけを望む、二人の男女の願いの物語。
この作品は作者HP、エブリスタ、pixivでも公開しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-23 00:26:50
23846文字
会話率:23%
生まれてすぐ、無条件に注がれる愛情。その輪郭に触れられたと思ったのに、消えてしまった。
そんな、日常のひと刹那の詩。
(Pixiv掲載作品の転載)
キーワード:
最終更新:2016-11-29 22:13:40
203文字
会話率:0%
熟れすぎた果実みたいな、それでいて火葬場の煙みたいな、不思議な匂いに満たされたあの部屋で、あたしは月を飲み込んでしまった。 ーー 輪郭のない関係で繋がっていた男と女の再会のお話。
「百億年の孤独に、乾杯」
最終更新:2016-10-29 16:42:02
38959文字
会話率:22%
最近自分の手を自分で触れたり
自分の頬をなでたりします。
娘の輪郭や手は私にそっくりだったので
娘に触れることのできない私は
自分の頬に触れながら
娘のことを思い出しています
キーワード:
最終更新:2016-09-24 01:01:51
426文字
会話率:0%
ふっ、と感覚が戻るように目を開いた。部屋の中は暗く様子がわからない。
なにこれ、暗すぎるんだけど。
茫洋とした意識に浸っていると、目が慣れてきたのか少しづつ周りが輪郭を取り戻す。たしか、二次会が終わってタクシーで家に帰った。その後は……
。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-19 02:03:48
5306文字
会話率:29%
彼は、悩み苦しんでいた
上手くいかない仕事
上手くいかない人間関係
上手くいかない生活
何を到達点に生きているのか解らない自分
ある日、仕事で大きな失敗をした彼は夜の公園で自分の人生を振り返る
物心が着いた頃に、両親と呼べる人はもう居なく
肩身の狭い施設での暮らし
それでも、強く生きていけば
必ず「幸福」への道を歩んでいくのだと
縋る様に
しかし、信じて
真面目に
真面目にただ、生きてきた
「或いは、人生なんてものがこんなものなのかもしれないな」
寂しそうにそう呟く彼にある男が話しかけてきた
「いいや、人生はそう悲観するようなものじゃないぜ」
背の丈190㎝、痩せた輪郭には表情が見れない程深く大きい帽子
夏場だと言うのに、古緑色のコートは余りにも不自然だった
「あんたの不良品の時間。修復しに参りました」
それが、この不思議な男
「時間屋さん」との出会いだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-28 12:31:18
106731文字
会話率:39%
二次元世界に棲むサーフたち。彼らは平面を走り続け、ある時は他のサーフと戦い、ある時は彼らの死骸(破片)を取り込むことで自らの体の面積を大きくしていく。相手の体を取り巻き輪郭線を完全に囲ったとき相手を完全に自分の中に取り込むことができる。そ
して、彼の持っていた記憶、知識までも吸収できる。彼らが戦い、体を大きくしていくのには訳がある。サーフにも性があり、多くのサーノ(男性)がごく稀にしか出会うことがないサーナ(女性)を求め、『融合』を目指している。ただ、誰もその『融合』のことを知らない。
カイもそのサーノの一人。平面を走っているときにテラ、ムキと出会う。彼らは三人で合体することで共同体を作り、敵の体を取り込む効果以上に情報が共有できること、敵や障害物(固定面)を見つける能力が増してスピードアップできることなどを知る。
そして、多くの破片を吸収し、色々な敵サーノと出会い、固定面の存在理由を知ることになる。
次第に彼らに合流するサーノも増え、「共同体」は多くの単体が境界を接する「集合体」へと変貌していく。
そして、ある理由で離ればなれになっていたムキと再会し、彼が合流したとき、集合体に異変が生じる。集合体の中心に潜り込んでしまったムキにカイもテラも多くの仲間たちも吸い込まれていく。そこはかられが知覚することができない3次元の世界だった。
ムキこそがみんなが求めていたサーナだったのだ。彼らの意識は融合し、そして融合体は次第に回転し、サーフとしての最小単位である限界面積の大きさで次々と平面に放出されていく。これこそが新たなサーフの誕生であった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-20 10:00:00
36592文字
会話率:67%
写真を撮ることが唯一の趣味の有坂悠司、大学3年生21歳。
出身は九州の福岡県で実家は酒蔵を切り盛りしている、悠司は実家の酒蔵を継ぐ事が嫌で進学を期に上京し東京の大学へ通う。
大学ではデザイン学部デザイン学科に所属し、友人はそれなりに多い方
で授業では自分の趣味であるカメラを使った色彩と空間の表現を作品として作成している。
3年生となり卒業制作作品の参考にと、悠司は先生からもらったチケットでとあるプロカメラマンの個展を見に行く事にした。
個展会場にある作品はピンボケ写真が1枚だけ。
写真には花のような輪郭が写っている。
焦点が合っていなく、色も無い、おまけに一部分は見切れたように真っ暗だ。
――――タイトル【Brightness】
どうしてこの写真しか無いのか、なぜプロカメラマンらしくない写真を撮ったのか。
それがどうしても気になった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-19 20:24:33
6720文字
会話率:60%
マサトが死んだ。その言葉は、まるで、洞窟の暗がりを覗き込んだときの冷たい風みたいで、または氷の張った湖に落としたピンボール1個の響きみたいで、とにかくそれが非現実的な響きをもって、リビングでソファーに深く腰掛けテレビ画面へぼうっと視線をむ
ける僕の耳のなかへと確かな輪郭をもって落ちた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-31 18:48:49
10983文字
会話率:25%
人々の喧騒や人工の光でひしめく駅のホーム。一人の男が殺意を持って佇んでいた。
忍ばせたナイフに手をやる。今日、あの男を殺す。そのために自分はここにいる。
最終更新:2016-07-17 21:34:26
1190文字
会話率:24%
“僕の存在の輪郭は まだ 朝焼けの中に溶け残っている”――夜明けの瞬間、ビル群を眺めていたときの詩。
キーワード:
最終更新:2016-03-31 00:00:00
314文字
会話率:0%
生徒会に立候補していた野沢和孝はとある秘密を抱えていた。
そんな野沢に稲葉と言う名の生徒が近付き、そして一人の生徒が死に、抱えていた秘密が段々と輪郭を帯びていく。
野沢が抱えていた秘密とは、稲葉が近付いた理由とは、そして生徒が死んだ理由とは
何か。
茜色が灯るとき、それぞれの物語が照らされる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-25 16:59:26
53011文字
会話率:39%
自分の残り時間を定められて、沢山の物を無くした青年がひたすら歩くお話。
・第一話は導入を兼ねた説明話です。
最終更新:2016-01-13 22:40:35
6473文字
会話率:19%
ふと気が付くと空に色がないことがある。
「**さん」
声を掛けられ、振り向く。
彼女には色がついていて
彼女の揺れる輪郭線から色がにじんで
景色に色がついてゆく。
最終更新:2015-12-14 11:20:12
291文字
会話率:0%
貼り付けたような顔をしやがってゴミどもが
キーワード:
最終更新:2015-08-28 01:51:18
241文字
会話率:0%
『
かの教典は天から舞い降りた者の存在を仄めかしている。
けれども、世界はそのような生物達はいなかったと嘯く。
ある編纂物は魔に取り込まれた者の恐怖を描いている。
けれども、世界はそのような事実はなかったと白を切る。
彼の者達は記録
の中にしか残らず、さらに困ったことにその記録すら物語めいてしまった。現実ではなく、全ては空想の産物であると僕達人間は結論してしまったのだ。
だが、“魔導人形”と総称される非人間達は違う。
彼らは“現実”だ。彼らは僕達と同じ世界に存在している幻想じみた存在だ。
彼らは“空想”ではない。現に彼らは兵器として数多の戦場を駆け抜け、皇国に勝利をもたらしている。
彼らは魔石という核で動いて、一人ひとりが(一体一体が、と呼ぶべきかもしれない)恐ろしい程に強い。そしてまるで人間のように複雑な感情を見せる、らしい。
僕達が魔導人形について知っていることなど、たったこのぐらいなのである。
僕は知りたい。魔導人形の謎についてはもちろん、世界の変遷や有史以前のことなども。
世界の明瞭な輪郭を描きたく思ったのだ。僕という一学者が出来うる限りの行動でもって、あらん限りの世界に対する知識欲を満たしたくなったのだ。
“世界を知る”
それが僕の夢。
叶えるためには世界を見て回る必要がある。だから僕は都を出た。
そして、出会ったのだ。
鉄の棒に隷属する、一体(一人の、という表現がより適しているかもしれない)の魔導人形に――
』
ある学者の手記より抜粋
※この学者は脇役です
6/3 あらすじを変更いたしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-26 17:57:13
83572文字
会話率:31%
ある決意のもとに彰人は恋人の佳代子と水族館に行き、そこで別れを切り出す。彼女はしぶしぶ承諾するが、やがて傷心のうちに元彼氏である彰人を狂おしく求め始め…
キーワード:
最終更新:2015-05-13 14:10:07
1273文字
会話率:7%
結婚、出産、そして離婚。
息子のゆうまは"父の居ない淋しさ"
あやかは"理解者の居ない淋しさ"を感じつつも
実家に身を寄せ家族の数を増やす事で何とか誤魔化し、平穏な日々を送っていた
6歳になった
ゆうまは、背負う筈だったランドセルを残し、突然行方不明になってしまう
何の手掛かりもないまま一年が過ぎ、ゆうまの生存が絶望的になった事態を受け、自殺を考えるも死に切れず
あやかは半ば自暴自棄になり家を飛び出す
ならば"自分を救うのは誰か、または何か"
探し続けるあやかの前に現れるのは、"癖のある人間"達。
苦悩の末、その答えの輪郭を掴んだあやかを待ち受けるあの日の真実とは...?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-13 07:35:28
1867文字
会話率:33%
耳がぎざぎざに刻まれるような蝉の声。
窒息しそうな熱い空気。
キィ、となる車椅子の音。
急いで机の上にあったウィリアム・フォークナーの『八月の光』を鞄に詰めた。アメリカ小説の授業だったかどうかは、気にしてはいけない。眠る前までは、教授の話を
BGMに読もうと思っていたのだ。タイトルをちらりと見て、ああ明日からは八月か、と思う。七月三十一日の光は、少し色味を増して僕たちに降り注いでいた。(本文抜粋)
ある大学の文学部に所属する高槻涼(タカツキリョウ)は、ある日突然コンタクトや眼鏡をつけると「輪郭」しか見えなくなった。奇妙な視界を隠しつつ、幼馴染である車椅子の少女サヤと停滞した日々を送る中、ある日長身の少女と出会う。
彼女と接するうち、彼は現実味のない、しかし「現実」の真実と出会う。
奇妙な視界の意味は? 「現実」とは何か?
ある大学生の、ある夏休みの、出来事。
率直なご意見をぜひ!お待ちしております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-09-26 21:51:48
10896文字
会話率:3%
【ノスタルジア第一編】
貴族令嬢のエルレアは皇帝の宴に呼ばれ、人の居ない庭園で第二皇子と出会う。
だが彼は、いきなりエルレアに剣を向けてきて…!?
第二皇子の真意。戦うメイドと動物愛護人間。エルレアの出生の秘密。失踪した皇太子を捜索する旅
の中で、エルレアは世界と自分の輪郭を知っていく。
対立する二つの帝国を舞台に、皇子とちょっと変わった淑女エルレアが織り成す異世界恋愛ファンタジー。全五編完結予定(現在第四編執筆中)。
※自サイト「夢幻の城Wisteria」の小説を、こちらでも公開する事にしました。順次公開予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-04-28 19:00:00
63563文字
会話率:35%